だいぞう
規模の経済とは、
- 生産の規模が大きくなればなるほど製品1つあたりの平均コストが下がる状況
のことです。
「規模の経済性」とも呼ばれ、平均コストが下がるメリットのことを「スケールメリット」と呼びます。逆に、規模が拡大するほど平均コストが上がってしまう状況を表す「規模の不経済」という言葉も存在します。
経営学や経済学を勉強していると、必ず出てくるのが「規模の経済」(と「規模の不経済」)ですよね。
規模の経済(Economies of scale)とはミクロ経済学の考え方で、製品の生産量が増えれば増えるほど、製品1つあたりの平均費用が下がる状態のことです。これを「費用逓減(ひようていげん)」と呼びます。
教科書などでは、以下のようなグラフで表されることもしばしば。
しかし、ぱっと見で分かりにくいのも事実。
ということで、具体的な数字を使って実際にどのように固定費が減るのか説明したいと思います。
規模の経済で固定費が減る理由
規模の経済性の説明では、
- 固定費が減る
という表現を聞くことがあると思いますが、実際に固定費そのものが減るわけではありません。
製品1つあたりの固定費がどんどん下がることで、製品一つあたりの平均費用が下がります。
費用は「変動費」と「固定費」で構成されています。
- 変動費:原材料費、光熱費など生産すればするほど増える費用です。
- 固定費:土地、機械、設備など生産してもしなくても発生する費用です。
変動費と固定費を足すと総費用になります。
- 変動費 + 固定費 = 総費用
そして総費用を生産した個数で割れば、製品1つあたりの平均費用になります。
- 総費用 ÷ 生産量 = 平均費用