【書評】学びを結果に変えるアウトプット大全 − 樺沢紫苑 著

この書評を読んでいる人は、日常的に読書をする人が多いかと思います。しかしその読書で得た知識は身についているでしょうか? もし先月読んだ本の内容が思い出せないようなら、それはアウトプットの量が少ない可能性があります。この本を読めば、あなたもアウトプットの達人になれるかもしれません。

今回はAmazon ビジネス・経済書 売れ筋ランキング(2019年3月11日) より、樺沢紫苑氏の「学びを結果に変えるアウトプット大全 」の書評をお送りします。

この本を一言で表すと…

自己成長を促すための、アウトプットのアイデア集です。

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

樺沢紫苑
1,566円(07/18 11:28時点)
発売日: 2018/08/03
Amazonの情報を掲載しています

具体的には?

このアウトプット大全は、学んだことをアウトプットするための、80ものテクニックをまとめた本です。

この本では「インプット」「アウトプット」「フィードバック」という言葉が頻繁に現れます。それらをざっくりとまとめると、

  • インプット(入力する):聞く・読む
  • アウトプット(出力する):話す・書く・行動する
  • フィードバック:アウトプットの結果を踏まえてインプットを修正する作業

という意味です。

著者の樺沢氏は、この3つのサイクルを回すことが自己成長に大切だと説きます。

例えば、

  1. 教科書を読む(インプット
  2. 問題集を解く(アウトプット
  3. 間違った問題をチェックする(フィードバック
  4. 間違った問題の箇所を教科書で読み直す(修正されたインプット

というような流れです。

他にも、

  1. 本を読む(インプット
  2. 読書感想を友人に話す(アウトプット
  3. 友人から別の本をすすめられる(フィードバック
  4. すすめられた別の本を読む(修正されたインプット

という流れも同じです。

そしてこのサイクルの中でも「アウトプット」に絞って様々な手法が説明されているのがこの本です。

著者の樺沢氏はアウトプットの達人

精神科医であり作家でもある著者の樺沢氏は、

  • メルマガ:毎日発行13年
  • Facebook:毎日更新8年
  • YouTube:毎日更新5年
  • 毎日3時間以上の執筆:11年
  • 年2~3冊の出版:10年連続
  • 新作セミナー:毎月2回以上9年連続

と、自身がアウトプットの達人のようです。

これらの長年のアウトプットのノウハウを1冊に詰め込んだのが、この本になります。

アウトプットのルールと3つの章

本書の構成は大きく、

  1. アウトプットのルール
  2. 話し方(30のテクニック)
  3. 書き方(29のテクニック)
  4. 行動(21のテクニック)
  5. 7つのトレーニング法

に分かれています。

アウトプットの方法として80ものテクニックが紹介されていますが、ほとんどが何らかの研究結果や学術的な理論に基づいたものになっています。そのため情報に納得感があります。

それぞれのテクニックについては、見開き2ページ、または見開き4ページで紹介されています。内容はわかりやすい言葉で簡潔に書かれていて、イラストや表も多用されているため非常に読みやすく感じます。

見開き2ページが実際にどんな感じなのかは、Amazonの商品ページ で確認することができます。

アウトプットじゃないものが混じってる

少し残念だと感じたのは、80のテクニックの中に直接的なアウトプットの行為ではないものも混じっていることです。

例えば第3章の「書き方」の中に、

  • 43 ぼーっとする

というのがあります。「ぼーっとしてる間も脳は活性化をしていてヒラメキやすくなる」という内容なんですが、書き方でもなければアウトプットでもありません。

もちろんヒラメキやすくなれば、良質なアウトプットができるというのは理解できます。しかし「書き方」の1つとして挙げるには無理があるようにも感じました。

この他にも「これってアウトプットなの?」「…間接的にはアウトプット…かも?」みたいなものがいくつか混ざっています。ただし、いずれも情報としては有益です。

備忘録

この本で目に留まった内容を箇条書きしておきます(内容は意訳・省略されてます)。この中にピンとくるフレーズや興味深い内容があれば、ぜひ書籍を読んでみてください。

  • インプットとアウトプットの黄金比は3:7
  • 教科書(暗記)と問題集(確認テスト)の黄金比も3:7
  • 自己成長にフィードバックによる修正が不可欠
  • 褒める(叱る)は他者に対するフィードバック
  • フィードバックのクッション話法 = YES +(But or And or How)
  • 叱るには信頼関係の構築が必要
  • うまくいっているチームのポジティブな言葉とネガティブのな言葉の比率は3:1以上
  • 議論の想定問答集は、10問で70%、30問で90%、100問で99%をカバーできるイメージ
  • 30秒200文字と60秒400文字の鉄板自己紹介を用意しておく
  • 創造性の4B(Bathroom, Bus, Bed, Bar)
  • ぼーっとしているときに脳は通常の15倍のエネルギーを消費し活性化(DMN)している
  • 「ワクワクするほう」を「5秒」で選ぶ
  • 「頭をよくするため」に運動は必須

誰が読むべき?

  • 誰でも

この本は、誰にでも役立つ本です。80に及ぶアイデアは、すぐに実行に移せるものが多くあります。そのため人生のどんな場面でも、アウトプットを意識することで効率的に自己成長を促せるはずです。
本を読む時間がない、という時は
なかなか読書の時間を取れない人には、要約サービスやオーディオブックがおすすめです。

要約サービスのflier(フライヤー)は、1冊の本が10分ほどで読める分量にまとめられているので、ひと駅移動する間に1冊読めちゃいます。さらに要約を音声で読み上げる昨日もあるので、オーディオブックとして使うこともできます。

アマゾンのAudible(オーディブル)や audiobook.jp は、ビジネス書を一冊丸ごと朗読してくれます。クルマでの通勤時間が長い方や、徒歩での移動時間が多い方には、オーディオブックがおすすめです。自分で使ってみた感じでは、話題のビジネス書のラインナップは「flier(フライヤー)」が一番充実しているイメージです。いずれも無料のお試しキャンペーンなどをやっているので、気になる方は確認してみてください。
学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

樺沢紫苑
1,566円(07/18 11:28時点)
発売日: 2018/08/03
Amazonの情報を掲載しています
書籍の目次
  • CHAPTER1 アウトプットの基本法則【RULES】
    • アウトプットとは? アウトプットの定義
    • アウトプットの基本法則
    • アウトプットの6つのメリット 他
  • CHAPTER2 科学に裏付けられた、伝わる話し方【TALK】
    • 伝える/挨拶する/雑談する/質問する
    • 依頼する/断る/プレゼンする
    • 議論する/相談する/ほめる/叱る
    • 説明する/自己紹介する 他
  • CHAPTER3 能力を最大限に引き出す書き方【WRITE】
    • 上手な文章を書く/速く文章を書く/文章を構成する
    • 速く入力する/気付きをメモする/ひらめく
    • ノートをとる/構想をまとめる/プレゼンスライドをつくる
    • 引用する/要約する/目標を書く/メールを送る 他
  • CHAPTER4 圧倒的に結果を出す人の行動力【DO】
    • 続ける/教える/集中する/チャレンジする
    • 始める/やってみる/楽しむ/決断する/率いる
    • 笑う/泣く/「怒り」をコントロールする
    • 眠る/運動する/危機管理する/時間管理する 他
  • CHAPTER5 アウトプット力を高める7つのトレーニング法【TRAINING】
    • その1 日記を書く
    • その2 健康について記録する
    • その3 読書感想を書く 他


タイトル学びを結果に変えるアウトプット大全
著者
出版社サンクチュアリ出版
ISBN-13978-4801400559
発売日

(Amazon 登録情報より Reviewed by  4 out of 5