【書評】1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法 – 山口揚平 著

1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法

今回は東洋経済オンラインのAmazon週間ビジネス・経済書ランキング(2019年3月31日〜4月6日) より、山口揚平氏の「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法 」の書評をお送りします。

「1日3時間だけ〜思考法」を一言で表すと…

思考法のことはたった30ページ程度しか書かれていない、著者山口氏の経済コラムをまとめただけのような内容の本です。

1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法

1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法

山口揚平
1,620円(04/23 19:22時点)
発売日: 2019/02/28
Amazonの情報を掲載しています

たった30ページほどしかない思考法

この「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」というタイトルを見ると、

  • 著者は1日3時間だけしか働いていない
  • 著者は1日3時間の労働時間を実現するノウハウを持っている
  • 短時間労働のノウハウは特殊な「思考法」にある
  • この本ではその「思考法」を紐解いて解説している

ように思うかもしれませんが、残念ながらまったく違いました。

そればかりか「思考法」については、全238ページ中たったの34ページしかありません。

内容も断片的であり、体系的に学ぶこともできません。なので、この本を読んだからといって、1日3時間だけ働いて穏やかに暮らすことはできないように感じました。

この本全体のボリューム感を見てみると、

  • 第1章「思考力はAIを凌ぐ武器になる」59ページ
  • 第2章「短時間で成果を出す思考の技法」34ページ
  • 第3章「2020年から先の世界を生き抜く方法を考える」126ページ

となっています。

タイトルに「思考法」と付けておきながら、思考法についてはたったの34ページ。第1章は「思考力は大切だ」という内容で、「思考法」について書かれているわけではありません。

本書の半分以上は、第3章の2020年についての経済コラムのような内容です。この第3章は「思考法」とは関係なく、2020年の経済がどんな感じになるか予測しているだけです。

著者山口氏の「思考法」がしっかり学べると思って購入すると、ガッカリするはずです。

断片的で総花的な内容

内容は全体を通して断片的であり、書きたいことを好きなように書いただけという印象です。

何らかの思考プロセスや理論を、順を追って解説するような本ではありません。

「思考法」について書かれた第2章は、コンセプトがバラバラのフレームワークを表面的に解説しただけで、背景にしっかりとした理論があるようには感じませんでした。

第1章はテーマが「思考」の雑記のような感じです。第3章はタイトルの「1日3時間だけ働いて…」の部分に内容がかかっているみたいですが、「思考」というテーマすらほとんど関係ない経済コラムです。

それぞれのトピックも、少ない文章量に無理やり詰め込んだようになっていて、あまり深掘りはされていません。

読み終わった後に、テンションが上がったり、考え込んだりするようなことはありませんでした。

誰が読むべき?

誰にもおすすめできない本ですが、どうしても気になる方は書店で立ち読みしてから検討してみてください。

ちなみに思考法については「ロジカル・シンキング」系のビジネス書を読むことをお勧めします。ロングセラーとしてビジネスマンに長く親しまれているミント氏の著書「考える技術・書く技術 」が定番です。

また経済の未来については、以前ご紹介した「【書評】日本人の勝算:人口減少×高齢化×資本主義 − デービッド・アトキンソン 著」や「【書評】父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。– ヤニス・バルファキス 著」をおすすめします。

【書評】日本人の勝算:人口減少×高齢化×資本主義 − デービッド・アトキンソン 著【書評】父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。– ヤニス・バルファキス 著 本を読む時間がない、という時は
なかなか読書の時間を取れない人には、要約サービスやオーディオブックがおすすめです。

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1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法

1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法

山口揚平
1,620円(04/23 19:22時点)
発売日: 2019/02/28
Amazonの情報を掲載しています
書籍の目次
  • 第1章 思考力は AIを凌ぐ武器になる
    • 思考は情報に勝る
    • 考えるとは何か?
    • なぜ考えるのか?
    • 考える真の目的とは何か?
  • 第2章 短時間で成果を出す思考の技法
    • 日々、どのように考えれば良いのか?
    • 物事を考えるのに役立つ4つのツール
    • 未来をも見通す思考の哲学
  • 第3章 2020年から先の世界を生き抜く方法を考える
    • アフターオリンピック(2020年以降)の世界
    • お金はこの先どう変化するか?
    • 経済にお金は必要か?〜非貨幣経済の出現〜
    • 社会は溶け去り、マルチコミュニティの時代へ
    • 2020年以降、「仕事」はこう変わる
    • 日本の産業はロボティクスに注力せよ
    • 個人から「関係」にシフトする


タイトル1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法
著者
出版社プレジデント社
ISBN-13978-4833423137
発売日

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