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戦略ループとは?たった1枚で戦略全体を俯瞰できるフレームワーク

訪問者の増加は物流効率を高める

ここからは2つ目のループを一気に見てみましょう。

訪問者が増えれば物流効率が上がる

上記の色付きの矢印を順番に見ていくと、

  1. 訪問者数が増えれば売上が増える
  2. 売上が増えれば利益が増える
  3. 利益が増えれば事業投資も増える
  4. 事業投資が増えれば物流効率が改善する

という流れになります。

Amazonは利益を株主に配当しないことで有名ですが、得られた利益はすべて事業投資に回していました。

その初期の事業投資の一つが、物流効率の改善です。実際にAmazonはアメリカ国内外に大きな物流拠点を次々と作り、物流への投資を続けました。

しかし、なぜそうしたのでしょうか?

Amazonが出品者を惹きつけるのであれば、物流を出品者に任せてしまえば良いはずです。Amazonが物流のリスクを負う必要はありません。

では、その理由とは?…戦略ループを見ている皆さんには、すでにお分かりのはず。

そう。顧客体験の向上のためです。

物流効率の向上が顧客体験を改善させる

物流効率が高まれば、配送スピードも向上します。その結果、顧客体験が改善します。

同様に、物流効率の改善は、商品1個あたりの配送コストを引き下げます。その結果、価格を下げることができ、こちらも顧客体験の改善につながります。

つまり物流効率の改善に資源を投入すれば、

  • 物流効率が改善するほど配送スピードが上がる
  • 物流効率が改善するほど商品の価格が下がる

という要素に枝分かれして、顧客体験の改善につながるのです。

さらに、Amazonは2000年にトイザらスと提携しただけでなく、同年12月に「Amazonマーケットプレイス」も立ち上げています。

これはAmazonの物流システムを外部の事業者に開放することで、

  • 物流効率が改善するほどより多くの出品者を管理できる

というループが回るようになります。

その結果、

  • 出品者が増えるほど品揃えが増える

という流れは、内側の第1のループ、および外側の第2のループの両方で強化されるのです。

これはAmazonのスローガンの「地球上で最も豊富な品揃え」とビジネス戦略がピッタリと一致していることを表しています。

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