戦略は修正で成長する:実行後に得られる3つの大切な情報

戦略を実行しても、まだまだ終わりません。むしろまだ始まったばかり、と言っていいでしょう。戦略は修正されることで成長するのです。

戦略実行後に得られる3つの大切な情報

戦略を実行すると、たくさんの情報を得ることができます。事前の分析から得られるものより、もっと有益で大切な情報が手に入ります。

戦略実行後に手に入る情報は、

  1. 経営資源をどのくらい消費するのか
  2. 環境変化をどれくらい正確に認識していたか
  3. 戦略目標の数値は適切だったか

です。

これらの情報を分析に加えることで、最初の戦略をより優れたものに改善することができます。

経営資源をどのくらい消費するのか

戦略の責任者はヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源をコントロールします。しかし戦略を組み立てた時点では、それらがどれくらい消費されるのか経験上の予測しかできません。

実際にやってみると、現場ではやたら手間暇がかかることがわかったり、逆に取引先の協力で少ない労力で実現したりと、当初の予想と違うこともあります。

特に注意しなければならないのは、経営資源の使いすぎです。中小企業や個人事業主は経営資源が限られています。経営者であれば、自分自身の労力を忘れてしまいがち。逆に経営者から見えにくい現場の苦労も、見過ごされがちです。予想を大きく超える経営資源の消費は、経営に致命傷を与えることもあるので、十分気をつけてください。

環境変化をどれくらい正確に認識していたか

分析の段階では外部環境の変化を考慮に入れます。しかし戦略を進めてみると、競合他社や顧客の反応が思っていたものと違うこともあります。あるいは戦略を進めている間に、状況が変わることもあります。

自分たちを取り巻く環境は、絶えず変化しています。分析時点の誤差は、時間の経過でさらに大きくなります。その誤差をリセットする意味でも、戦略を始めた当初の予測とどれくらい違いがあったかを確認しましょう。外部環境との誤差がわかれば、その誤差も考慮に入れて戦略を作り直すことができます。

戦略目標の数値は適切だったか

誰の目にも一番わかりやすいのは、戦略の目標として掲げていた数値と実際の差です。

もし目標値とほぼピッタリなら、その戦略の内容も目標の数値も適切だった可能性が高いです。しかし、大きなプラスの誤差と、大きなマイナスの誤差が打ち消しあって、ちょうどいい数値が出てくることもあります。目標値とピッタリでも、戦略の実行後の結果報告で十分な情報交換をしましょう。

もし目標値に届かなかったなら、戦略自体に問題があったのか、または目標値が高すぎた可能性があります。逆に目標値を大きく超えた場合も、戦略自体に問題があった可能性があります。目標値から大きく外れるということは、仮説や予測が外れているということです。誤差が大きい場合は、数値目標を変えることを考えましょう。

修正の役割と戦略の成長

戦略を実行してみると、たくさんの発見があることに気づきます。そしてその発見を戦略の改善に活かすことで、より良い戦略が生まれます。

戦略の実行と修正を繰り返すプロセスが、戦略にとって最も重要です。初めは的外れな戦略だったとしても、修正され改善することで見違えるように変化することだってあります。

マーケティングの分野で言えば、テストマーケティングも同じ考え方です。上手くいくはず、だけど実際にやってみないとわからない。やってみて初めて得られる情報がたくさんある。得られた情報から、商品やサービスをより良いものに改善できる。だから実行と修正を行って、成長させるのです。

戦略の有効性を判断するタイミング

戦略は修正をして改善することが前提です。なので最初の実行で目標を達成できなくても、戦略が良くないと判断することはできません。そのため戦略が有効かどうかは、何度か修正をした後で判断しましょう。

一方で戦略が経営に、悪い影響を与えることもあります。その時は勇気を持って、すぐに戦略の実行をやめることも必要です。

  • 目標の未達 → 様子見
  • 経営への悪影響 → すぐに取りやめ

戦略実行の責任者は、常に素早く適切な判断が必要になります。戦略を実行する仲間と情報を共有して、戦略を修正を繰り返しながらしっかりと成長させましょう。