演繹法と帰納法の違いとは?図解と具体例でわかりやすく解説

演繹法と帰納法

アナロジー

アナロジーとは、

  • 別の似ている事例から結果を推測する

思考法です。

類推」とも呼ばれる推論方法で、英語では「Analogy」と書きます。

図で表すと、下記のようになります。

アナロジー

アナロジーでは、

  • A ならば B

ということが分かっている状態で、「A」に似ている「C」が現れた時に、

  • C ならば B

も成り立つという仮説を立てる方法です。

例えばあなたが、

  • 競合X店の近くに別の競合Y店が出店したらX店の客足が減った

という情報を知っていたとします。

そして、

  • 自社店舗と競合X店は似ている

という事実があった場合には、

  • 既知の事例:競合X店の近くに別の競合Y店が出店したらX店の客足が減った
  • 出来事:自社店舗と競合X店は似ている
  • 仮説:自社店舗の近くに競合Y店が出店したら自社店舗の客足が減るだろう

という仮説を導くことができます。これが「アナロジー」での考え方になります。

アナロジーは、イノベーションや業界の常識をひっくり返すような戦略にも使われます。

例えば、パナソニックの創業者である松下幸之助氏は「水道哲学」と呼ばれる考え方を持っていました。

水道哲学とは、

  • 既知の事例:水道水は大量に安く供給されるので誰の手にも行き渡って人々を幸せにする
  • 仮説:産業製品も大量に安く供給することで誰の手にも行き渡って人々を幸せにする

というアナロジーになります。


参考
水道哲学ウィキペディア

この水道哲学の考え方をベースに、1950年代には「家電製品の大量生産」と日本初の「系列電気店ネットワーク 」を組み合わせることで、手頃な価格の家電製品を日本中どこでも蛇口をひねるように手に入れることができるようになりました。

このように、他の業界の「常識」を自分たちの業界の「非常識」に当てはめることで、新しい戦略を生み出すことができます。

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