だいぞう
ロジックツリーとは、
- 問題の解決策を洗い出すためのフレームワーク
です。
一般的には下図のように、左側に大まかな「解決案」が設定され、右側に具体的な「選択肢」が枝分かれする形状になります。
このロジックツリーは、ピラミッドストラクチャー(ピラミッド構造)を問題解決のために応用したもので、違いは形状とその用途になります。
ここでは、ロジックツリーとその作り方ついてわかりやすく解説したいと思います。
ロジックツリーの作り方
ロジックツリー(論理木、ろんりぎ)とは、
- 問題の解決策を洗い出すためのフレームワーク
です。
作り方は、先頭(左側)に大まかな解決案を置いて、右に向かって枝分かれするように選択肢を掘り下げていきます。
その際に枝分かれすればするほど、
- より具体的な案
- より幅の広い選択肢
を得ることができます。
つまり、ロジックツリーを十分に掘り下げることができれば、
- 具体的で実行に移しやすい選択肢が見つかる
- 1つがうまくいかなくても第二第三の施策を打てる
というメリットがあります。
しかしこのメリットを得るためには、事前に十分な原因の絞り込みを行なっている必要があります。
悪い例:原因の絞り込み不足
ということで、まずロジックツリーの悪い例から見ていきましょう。
一見、何の問題もないように思えます。
他の解説サイトや教科書などにも、上図のように例が書かれているはずです。
しかし会社などの現場で使ってみるとわかるのですが、ロジックツリーの先頭が「売上を伸ばす」などの大雑把な解決案の設定では、掘り下げても分析結果が使い物になりません。
上の図では、
- 売上を伸ばす
という解決策から3段階掘り下げて、
- 認知度を高める
- ターゲットを広げる
という選択肢を得ることができました。
しかしこの「認知度を高める」という選択肢をそのままプレゼンテーションしてしまうと、
- 「それで、具体的には?」
と上司や経営者に返されるのがオチです。
なぜこのようなことになったかというと、
- 問題の原因の絞り込みが不十分
だからです。
本来はロジックツリーを作る前に、
- 売上が減ったのはなぜか? → 客単価は十分だが来客数が減ったため
- 来客数が減ったのはなぜか? → 既存客は今まで通りだが新規客が減ったため
- 必要な解決案は新規客を増やす施策だ!
というように、因果関係を探りながら的を絞る必要があります。
良い例:原因特定が選択肢の質につながる
もし事前の原因の絞り込みがある程度できていて、
- 新規客が減っていることが売上減少の原因
というように当たりがついていれば、ロジックツリーの分析結果も大きく変わります。
ある程度原因の絞り込みができていれば、ロジックツリーの先頭も、
- 新規顧客を増やす
などの、具体的な解決案からスタートできます。
ここから3段階掘り下げてみると、
- 広告の頻度を高める
- 広告の媒体を広げる
などの、具体的な選択肢を選ぶことができるようになりました。
これなら社内会議でも、
- 認知度の向上で売上減少に歯止めをかけることができる可能性がある
- 広告の露出頻度と出稿先の媒体を増やすために一部予算を追加広告費に充てたい
などと具体的に提案することができます。
このように、ロジックツリーの役割は、より具体的で意味のある選択肢を見つけることであり、よくありがちな分析例のようにならないように気をつけなければなりません。