成功報酬型のバイト求人情報媒体のビジネスモデル
成功報酬型のアルバイト求人媒体のビジネスモデルは、
- 応募課金型:求職者の応募があったときに手数料が発生
- 閲覧課金型:求職者の応募情報を閲覧するときに手数料が発生
- 採用課金型:求職者を採用したときに手数料が発生
の3つのタイプに分けることができます。
また最近ではインターネットの普及によって「クリック課金型」も登場しています。
いずれにも共通する特徴は、
- 求人広告を掲載しただけでは手数料が発生しない
ということ。
基本的な構造は、前述の広告掲載型と同じなので、ここからはビジネスモデルの違いについて説明します。
成果報酬型の手数料の発生ポイント
まずは応募課金型。マッチング、つまり求職者からの応募があれば手数料が発生します。手数料は比較的安く設定されています。
次に閲覧課金型。こちらはマッチングしただけでは手数料が発生せず、店舗側が求職者の情報を閲覧した場合に手数料が発生します。
先ほどの応募課金型よりは高い料金が設定されます。
最後に、採用課金型。成果報酬型と言えば、こちらのイメージを持っている方も多いかもしれません。求職者が採用された場合に仲介手数料が発生します。
仲介手数料は3つの中で最も高くなります。
営業活動は楽だが採用後のケアが必要
最初に説明した広告掲載型では「広告掲載料」が営業活動のハードルになっていました。
しかし成功報酬型では、求人広告掲載の段階では費用が発生しないため、営業活動の妨げになることはありません。
しかし「仲介手数料」の発生は「雇用主の利用体験」の低下の1つの要因となります。
さらに求人媒体の利用者が増加すれば、広告掲載型と同様に「ハズレ店舗率」や「ハズレ労働者率」が高まります。
採用して仲介手数料を支払っても、もしバイトがすぐにお店を辞めてしまったら「店舗側の利用体験」はかなり悪くなります。
採用したバイトが早期に辞めてしまった場合は、仲介手数料が減額される仕組みもあったりしますが、辞めてしまうことには違いがありません。
しかしここには、多少の対応の余地があります。
入社祝い金の存在
成果報酬型のバイト求人情報媒体には「入社祝い金」というシステムが存在します。
「入社祝い金」は店舗側から得た仲介手数料を原資として、採用された求職者に対して支払われます。
この入社祝い金は、採用されてから一定期間が経過しないと支払われない場合が多く、労働者が長く勤務する動機につながります。
結果、バイトがすぐに辞めてしまうケースが多少なりとも減少することで「ハズレ労働者率」の低減につながり、「雇用主の利用体験」の改善につながります。
また「入社祝い金」が多ければ、求職者の閲覧にもつながるため「媒体閲覧数」の増加も見込めます。
しかし残念ながら「入社祝い金」は多くの媒体が採用しているので、差別化要因にはなりません。現状では必要コストと考える方が妥当でしょう。
成功報酬型のバイト求人情報媒体のまとめ
最後に成功報酬型の全体像を見てみましょう。ここでは採用課金型を例に挙げます。
広告掲載型との大きな違いは、
- 「仲介手数料」が営業活動のハードルにならない
- 「入社祝い金」が「ハズレ労働者率」を引き下げる
といったところかと思います。
一方で、
- 店舗からお金をもらうため「ハズレ店舗率」を引き下げることが難しい
というのはビジネスモデルの構造上のデメリットです。
次のページでは、採用課金型である人材紹介会社のビジネスモデルをご紹介します。