人材紹介会社のビジネスモデル
転職などを斡旋する、人材紹介会社のビジネスモデルは採用課金型が主流です。
しかし正社員の採用は、アルバイトやパートタイムの採用よりも給与が高くなる分、仲介手数料も高くなります。
またバイトの採用よりも回転率は低いことや、求人広告を載せる企業のビジネスへの影響が大きいことも仲介手数料の高さにつながっています。
人材紹介会社の転職エージェントの役割
この「仲介手数料」の高さから生まれるビジネスモデル違いは、営業担当者、つまり転職エージェントの稼働時間の長さです。
そのため、バイト求人は薄利多売ですが、人材紹介は「求人依頼企業」および「求職者」の双方に高付加価値のサービスを提供することが基本になります。
上図のように転職エージェントの活動によって、
- 企業の特性を見極めることで適正な人材を紹介し「ハズレ企業率」を引き下げる
- 労働者の特性を見極めることで最適な求人枠を紹介し「ハズレ労働者率」を引き下げる
といった効果が生まれます。
一方で、顧客企業や労働者の情報が属人的になりやすいため、優秀なエージェントが辞めてしまうことに対するリスクも存在します。
そのため、付加価値の源泉が属人的にならないような工夫が必要になります。
人材紹介会社のビジネスモデルの全体像
採用課金型の人材紹介会社の全体像は以下の通り。
最初に説明した広告掲載型と比較すると、ビジネスモデルがかなり複雑になっていることがわかりますね。
また「営業活動」からは、「求人依頼企業数」の方向に伸びる矢印によって「マッチング件数」の増加に寄与しているだけでなく、「ハズレ企業数」や「ハズレ労働者数」を低減させる矢印が伸びていることで、双方の利用体験(UX、顧客体験)の改善にも寄与していることがわかります。
バイト求人情報媒体のビジネスモデルまとめ
今回はバイト求人媒体のビジネスモデルについて、
- 広告掲載型
- 成果報酬型
- 応募課金型
- 閲覧課金型
- 採用課金型
の違いを紹介しました。
またおまけとして人材紹介会社についても解説しました。
それぞれ、
- 手数料発生のタイミングがビジネスの成長サイクルに影響を与える
- 手数料の金額の大きさによって付加価値向上の手数が増える
ということがわかりました。
他の業界のマッチング型の事業についても、手数料を徴収するタイミングや提供する付加価値の大きさを変えてみると、新しいビジネスモデルが生まれるかもしれません。