ピラミッドストラクチャーとは?作り方のコツを具体例でわかりやすく図解

ピラミッドストラクチャー

トップダウンとボトムアップの2タイプの作り方

ピラミッドストラクチャーの情報の洗い出し方には、

  • トップダウン型アプローチ
  • ボトムアップ型アプローチ

の2つがあります。

まず「トップダウン型アプローチ」では、伝えたいことをより細かく具体的に考えることで、ピラミッド構造を作ります。

トップダウンアプローチ

この方法は、「伝えたいこと」が初めから明確になっている場合に使うことができます。

トップダウン型アプローチでは、はじめに伝えたいことを考えてから、その理由やもっと細かい内容を切り分けていきます。

例えば、会議の日程を伝える場合などはトップダウン型になります。

まず「伝えたいこと」として、会議が開催されることを伝え、それを支えるピラミッドの土台として、開催日時、開催場所、参加者、議題など、より細かい情報でピラミッドを構成します。

その他にも相手に自分の主張を伝えたい場合や、結論が明確な場合などではトップダウン型アプローチの思考になります。新しい企画の提案や、出来事の報告などもトップダウン型で行われることがほどんどです。

後ほど紹介する「Whyのピラミッド」や「Howのピラミッド」もトップダウン型のアプローチをとります。

逆に「ボトムアップ型アプローチ」では、「伝えたいこと」が明確じゃない場合に有効です。

ボトムアップアプローチ

ボトムアップ型アプローチでは、バラバラの情報をグループ化して、その情報を「要約」することでピラミッドを作ります。文章を書く時には、この最下層にある一つのピラミッドが、一つの「段落」として扱われます。

このボトムアップ型アプローチが一番よく使われるのは、分析」する場面です。

マーケティング調査の結果や経営指標など、得られた情報がそのままであれば経営の役に立ちません。しかし得られた情報をグループ化して、その情報が示す意味を要約すれば、何を伝えるべきかを考えることができます。

後ほど紹介する「演繹法のピラミッド」や「帰納法のピラミッド」も、ボトムアップ型のアプローチになります。

このように整理したい情報を洗い出したい場合には、「伝えたいこと」が明確かどうかによって、トップダウンとボトムアップのアプローチを使い分けることができます。

ピラミッドストラクチャーの情報の順序:4タイプ

ピラミッドストラクチャーでは、情報が意味のある順序で並んでいる方が、相手により情報伝わりやすくなります。

情報の順序は、

  • 演繹の順序:演繹法、三段論法(大前提 → 小前提 → 結論)など
  • 時間の順序:出来事が起きた順番など
  • 比較の順序:重要な順番、大きさなど
  • 構造の順序:北から南、東から西など

の4つのタイプがあります。

冒頭に登場したピラミッドを、もう一度見てみましょう。

ピラミッドストラクチャーのピラミッド

このピラミッドでは情報の順序が、

  • 理由1 → 理由2 → 理由3
  • A → B

という順番になっています。

演繹の順序では、ピラミッドの土台部分を「演繹法」や演繹法を発展させた「三段論法」と同じ流れで情報を伝えます。この演繹の順序については、後述する「ピラミッドの横の構造:演繹法のピラミッド」で詳しく説明します。

時間の順序では、ピラミッドの土台部分を物事が起きた順番に並べます。最も一般的なのは、時系列を追って古い出来事から順番に説明する方法です。何かの手順を説明する場合や、起こった出来事の原因を順を追って説明する場合などが該当します。

比較の順序では、ピラミッドの土台部分を比較して、順番に並べ変える方法です。例えば、売上の大きい商品カテゴリから順番に説明したり、経営への影響が大きい順に経営課題を並び変えたりする時が該当します。

構造の順序では、ピラミッドの土台部分を何かしらのパターンなどに従って並べ変える方法です。ありがちなのは、50音順やアルファベット順などの文字の順番です。説明すべき内容が、どれも同じような重要度で順序をつけるのが難しい場合などに、もともと決められてる順番などで説明を行います。

情報を整理する時には、これらの4つのタイプに当てはめて考えると、より伝わりやすい文章を組み立てることができます。

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