だいぞう
Timee(タイミー)は、単発・短期バイトの求人情報と求職者をマッチングさせるオンラインプラットフォームです。
今回は、スキマバイトアプリ「Timee(タイミー)」のビジネスモデルを紐解くことで、コロナ禍という難局を乗り越えて、時価総額1,700億円の上場を果たした戦略について分析します。
スキマバイト(単発・短期バイト、ギグワーク)のマッチングサービスを提供するTimee(タイミー)は、2018年8月の正式リリースから間もなく、主要顧客だった飲食店がコロナ禍に見舞われてしまいます。
しかし、コロナ禍で新たに生まれたニーズへの対応で復活を遂げ、2021年9月にシリーズDラウンドで53億円の資金調達に成功しました。そして、2024年7月26日には東証グロース市場への上場(215A )も果たしました。
今回は、タイミーと従来のバイト求人情報媒体を比較しながら、ビジネスモデルの違いを図解します。また、いかにコロナ禍という難局を乗り切ったかについても解説したいと思います。
なお、下記のnoteにはサクッと読めるダイジェスト版も公開しています。
Timee(タイミー)のビジネスモデルとは?
タイミーは、単発・短期バイトを探す求職者と、単発・短期でスタッフを雇いたい店舗を結びつけるマッチングプラットフォームです。
その特徴は、以下の3つ。
通常のバイトであれば、面接や契約などの手間が生じたり、バイト代の入金までに時間がかかったりします。
しかしタイミーでは、労働者側と店舗側の面倒や不便を仕組みで解決しています。
以下は、タイミーのCMですが、どのような層のどのようなニーズに訴求しているかわかりやすいかと思います。
では、具体的に従来のバイト求人情報媒体と何が違うのか?
それは、
- 相互評価データによる逆選択の抑制
- バイト面接を無くす雇用支援システム
- 給与の振り込みを非同期化する即日入金
という3つの特徴に違いがあります。
以下は、タイミーのビジネスモデルを表した図です。(次のページから、読み方をわかりやすく説明します。)
なお、ここでのビジネスモデルの図解は、システム思考におけるループ図という手法をベースに、独自にアレンジした形式で表現しています。
以下の記事でループ図について詳しく解説していますが、このまま読み進めてもまったく問題ありません。
それでは順を追って、ビジネスモデルを読み解いていきましょう。