だいぞう
自動販売機オペレーターとは、
- 自動販売機の運用管理を行う事業者
のことで、自動販売機の設置場所の開拓、設置、商品の補充、メンテナンス、売上金の回収、空のペットボトルや空き缶の回収を行います。
自動販売機といえば、飲料の自動販売機を想像する人も多いはず。
夏はキンキンに冷えた飲み物、そして冬は心も温まる暖かい飲み物を提供してくれて、とっても助かりますよね。お店がない場所や、ひと気のない場所でも24時間稼働してくれる自動販売機。
そんな便利な自動販売機も、誰かが毎日管理しているからこそ利用できるのです。
その管理してくれている人たちは、一体誰なのか?
ということで今回は、自動販売機の商品を補充し、24時間稼働するようにメンテナンスを行なっている「自動販売機オペレーター」のビジネスモデルをご紹介。自販機ビジネスに詳しい、サントリーの森 新(もり あらた)氏 から伺った内容もふまえて、わかりやすく解説します。
短くまとめたダイジェスト版の記事をnoteで公開中です。気軽に読みたい方は以下のリンクからご覧ください。
自動販売機オペレーターのビジネスモデルとは?
自動販売機オペレーターのビジネスモデルをざっくりと説明すると、
- 自販機を設置させてもらい、設置場所の所有者に設置報酬(場所代)を支払う代わりに、自動販売機で商売をさせてもらう
というものです。つまり、
- 自販機をたくさん設置するほど儲かる
という商売なので、同業者と設置場所の取り合いを制することが重要になります。
自動販売機オペレーターの種類
自販機オペレーターは、
- 専業オペレーター
- 兼業オペレーター
- オーナーオペレーター
の3つのタイプに分類することができます。
専業オペレーターは、複数の飲料メーカーから飲料を仕入れ、ロケーション(自販機の設置場所)を開拓し、ロケーションのオーナーと契約を交わして、自販機の運用管理を行います。
兼業オペレーターは、飲料メーカーが兼業で自販機オペレーターを行っているという意味です(飲料メーカーのグループ会社も含みます)。兼業オペレーターの強みは、自社生産の飲料でマージンが大きいため、ロケーションオーナーに支払う設置報酬を高く設定できることです。一方、弱みとしては、飲料のラインナップが自社製品中心になってしまうことです。
オーナーオペレーターは、自販機の設置場所のオーナーが、自動販売機の本体と飲料を仕入れて、自ら運用を行います。酒屋さんや小売店など、日頃から飲料を取り扱っている事業者は、自動販売機の本体をリースまたは購入することで自販機ビジネスを始めることができます。
いずれも、飲料を仕入れて自販機で付加価値をつけて売るという意味では、パイプライン型ビジネスに該当します。
自動販売機オペレーターのビジネスモデル図解
この自販機オペレーターのビジネスモデルを図解したものがこちら。先ほどご紹介した3つの中でも、専業オペレーターのビジネスモデルをベースにしています。
自販機オペレーターのビジネスモデルのポイントは、
- 設置ロケーションの新規開拓
- 自販機利用者の減少
- ルートセールス(自販機の管理スタッフ)の確保
- 設置報酬から利便性への価値の変化
の4つです。
これらについて、次のページから図解でわかりやすく解説します。