コア・コンピタンス(こあ-こんぴたんす)

要するに…

コア・コンピタンスとは、様々な製品やサービスを生み出す元になる「技術」の中でも、中核(コア)になるもののことです。

コア・コンピタンスの意味

コンピタンスとは、様々な製品やサービスを生み出すための「技術」を指しています。そして事業に重要な役割を果たす「コア製品」は、複数のコンピタンスから生み出されています。それらのコンピタンスの中でも中核的な存在にあるのが、コア・コンピタンスです。

競争優位のルーツ(根)

コンピタンスと事業や製品の関係性は、樹木のようなものとして例えられます。その中でもコンピタンスは「根(ルーツ)」として表現されます。

戦略論 1957-1993 (HARVARD BUSINESS PRESS) 第8章より 編集

コンピタンスを根幹として、そこからコア製品や事業などに育っていくイメージです。

例えば「超高性能小型モーター」という「コア製品」は、

  • 高性能なモーターの設計技術
  • 部品を微細化する加工技術

というコンピタンスから生み出されていると言えます。

その中でも特に重要なコンピタンスを「中核になるコンピタンス」すなわち「コア・コンピタンス」と呼びます。

先ほどの例で、設計技術が様々なサイズのモーターに適用できるのであれば「高性能なモーターの設計技術」が中核となるコンピタンス、すなわち「コア・コンピタンス」となります。

コア・コンピタンスの三条件

コア・コンピタンスと呼ばれるためには3つの条件があります。以下は「戦略論 1957-1993 (HARVARD BUSINESS PRESS) 」の第8章より引用します。

  1. 広範かつ多様な市場に参入する可能性をもたらすものでなければならない
  2. 最終商品が顧客にもたらす価値に貢献するものでなければならない
  3. ライバルには模倣するのが難しいものでなければならない

例えば「超高性能小型モーター」という「コア製品」を生産できる電気メーカーは、

  • そのモーターを使って家電市場や工業用ロボット市場に参入できる可能性がある
  • そのモーターを使うと製品は小型で高性能なものになり顧客は喜ぶ
  • 独自開発したモーターなので競合他社がすぐに同じものを作ることはできない

という競争の優位性を得ることができます。

コア・コンピタンスの特徴

コア・コンピタンスには下記のような特徴も見られます。

  • いくら使っても消えない
  • 利用され共有されるたびに強化されていく
  • 既存企業同士を結合させる接着剤になる
  • 新規事業を創造する原動力になる

コア・コンピタンスやコンピタンスは、使うことによって磨かれ強化されます。また高度化したコア・コンピタンスは様々な製品に応用できるので、新しい事業を次々と生み出せます。

似たような文脈で使われる言葉に「ケイパビリティ」というものがあります。違いについては、こちらの記事を参照ください。

コア・コンピタンスとケイパビリティの違いとは?図解で比較して理解しよう

おすすめの書籍

こちらの第8章には、1990年に発表されたプラハラード教授とゲイリー・ハメル教授による記事「The Core Competence of the Corporation 」の日本語訳が掲載されています。ソニーや本田技研の例を交えて「コアコンピタンス」や「コンピタンス」について詳しく書かれています。

戦略論 1957-1993 (HARVARD BUSINESS PRESS)

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DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー編集部
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