事業領域(じぎょう-りょういき)

要するに…

事業領域とは、事業活動が及ぶ対象を定義した範囲のことです。「事業ドメイン」とも呼ばれます。

事業領域を定義する意味

事業領域は「物理的」「機能的」に定義する方法や、三次元事業定義モデルによる定義が一般的です。

事業領域を定義することによって、

  • 「やるべきこと」「やらないこと」が明確になり経営資源の最適な分配ができる
  • 「やるべきこと」に不足している経営資源や将来必要な経営資源が明確になる
  • 「やらないこと」に投入している経営資源が明確になり再分配することができる

ことが期待できます。

経営資源については、こちらの記事をご覧ください。

経営資源(けいえいしげん)

また事業領域が複数集まったものを、戦略事業単位(SBU: Strategic Business Unit)と呼びます。

物類的定義と機能的定義

「物理的定義」は、具体的な製品やサービスです。事業領域が非常に明確になる一方、存在していない製品やサービスを定義することが出来ないため、事業領域が狭くなる傾向にあります。

「機能的定義」は、解決すべき問題や満たすべき欲求を起点にします。事業領域の解釈の余地が広いため、事業領域が広がりすぎる危険性があります。一方で、既存の製品やサービスを超えた事業の拡張が可能です。

例として自動車メーカーを定義してみます。

  • 物理的定義:自動車の製造販売
  • 機能的定義:移動手段の提案する

今度はダイエットジムを定義してみます。

  • 物理的定義:減量を支援するサービス
  • 機能的定義:顧客に健康な体と自信を取り戻させる

このように「物理的定義」は誰にでもわかりやすいものの、新事業への広がりが制限されます。一方で「機能的定義」は定義がしにくいですが、時代の変化に合わせて新しい事業を考えやすいと言えます。

三次元事業定義モデル

1980年に経済学者のデレク・エーベル教授が提唱した事業領域の定義フレームワークで、「エーベルモデル(Abell’s Model)」や「エーベルの三次元枠組み」とも呼ばれます。

事業領域は、下記の3つの問いに答えることで定義します。

  • その事業の恩恵を受ける顧客は誰なのか?
  • その事業で満たすべき顧客ニーズは何なのか?
  • その事業はどんな技術によって実現できるのか?

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

エーベルの三次元事業定義モデル(えーべる-の-さんじげん-じぎょう-ていぎ-もでる)

おすすめの書籍

エーベル教授の三次元事業定義モデルをはじめとして、より詳しく事業領域の定義を学びたい方には、こちらの本がおすすめです。

新訳 事業の定義―戦略計画策定の出発点 (碩学叢書)

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