コトラーの競争地位4類型まとめ
以下は、ここまで説明した内容を簡単にまとめたものです。
マーケット・リーダーがとるべき戦略は?
マーケット・リーダーが取るべき戦略は「守りの戦略」であり、
- 市場そのものを拡大させる
- 市場シェアを守り抜く
- 市場シェアを拡大させる
の3つが基本となります。
具体的な防御方法としては、「ポジション防御」「側面防御」「先制防御」「反攻(カウンター)防御」「移動防御」「縮小防御」などがあります。
マーケット・チャレンジャーがとるべき戦略は?
マーケット・チャレンジャーが取るべき戦略は「攻めの戦略」で、
- マーケット・リーダー
- 自社と同規模の市場シェアで経営資源が不足している競合
- 小規模の地方企業
を攻撃対象とします。
マーケットリーダーとの差が大きい場合には、自社より小さな企業のシェアを奪いながら力を蓄えることを優先します。
具体的な攻撃方法としては、「正面攻撃」「側面攻撃」「包囲攻撃」「迂回攻撃」「ゲリラ攻撃」などがあります。
マーケット・フォロワーがとるべき戦略は?
マーケット・フォロワーは、
- リーダー企業の真似をすること
が戦略になります。
具体的なフォロワーの戦略は、
- カウンターフィター:リーダー企業の製品の偽物を作る
- クローナー:見間違えてしまいそうなクローン製品を作る
- イミテーター:消費者が区別可能な似たような製品を作る
- アダプター:リーダー企業の製品を改良した製品を作る
の4つのタイプに分けることができます。
マーケット・ニッチャーがとるべき戦略は?
マーケット・ニッチャーがとるべき戦略は、
- リーダー企業がカバーできない小規模な市場でリーダーを目指す
ことです。
ただし、1つだけのニッチ市場に注力してしまうと、環境の変化やリーダー企業の戦略によってニッチ市場そのものが消し飛ぶリスクがあります。そのため「単一ニッチ戦略」ではなく「複数ニッチ戦略」で生き残る確率を高めます。
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