ビズリーチのビジネスモデル図解:市場限定と利用者選別のプラットフォーム戦略

転職希望者は成功者の評判を聞いてビズリーチに集まる

ここまで求人企業やヘッドハンターなどの「需要側(労働力の消費者)」の増加サイクルを考えましたが、「供給側(労働力の生産者)」である転職希望者についても考えてみましょう。

ビズリーチ:転職者の評判が労働力の供給量を高める

上図のように、転職希望者の採用が成立すれば、

  • 採用件数が増えるほど、転職者の利用体験が高まり、クチコミ評価が改善する

といった流れが生まれます。

会社の同僚が、

ビズリーチですぐに転職先が決まったよ! 今よりも年収が増えるんだ。

なんて言ってたら「自分も登録してみようかな?」ってなりますよね。

ビズリーチの利用体験を高める2つの活動

利用者の体験を向上させるものは「採用件数」だけではありません。

その他の利用体験を改善する要因としては、

  • 法人コンサルティング活動
  • システム改善活動

などが挙げられます。

ビズリーチ:利用体験を向上させる2つの活動

法人コンサルティング活動

法人コンサルティング活動では、求人企業に最適な即戦力人材をスムーズに採用してもらうためのサポートを行います。

これは「カスタマーサクセス」という顧客管理手法に言い換えることもできます。サービスを利用する顧客が、適切な形で価値を受け取るためにサポートを行う必要があります。

この活動が、結果的にはビズリーチの評判を高めることにもつながります。

システム改善活動

システム改善活動も、オンラインでサービスを提供する事業者にとっては不可欠な活動です。

せっかく利用者が登録してくれても、システムが使いにくければ使うのをやめてしまうかもしれません。そうなると採用にもつながらず、事業拡大のボトルネックになってしまいます。

こういったことを避けるためにも、それぞれの利用者のニーズを汲み取りながら、絶えずシステムのUI(ユーザ・インターフェース)を改善したり、新しい機能をつけたりすることが重要になります。

さて次のページからは、いよいよビズリーチの3つの強さの秘密に迫ります。

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