規模の経済・範囲の経済・経験曲線効果の違いとは?図解すると一目瞭然

3つすべてが同時に起きた場合

「規模の経済」「範囲の経済」「経験曲線効果」はどれも生産の費用を引き下げる効果があります。サービス業であればサービスを提供する費用を引き下げます。そしてこの3つのコスト削減効果は同時に起こすことができます。

3つの効果を上手く併用すれば、競合相手よりコストの面で優位に立つことができます。競合と同じ値段で売っても、多くの利益が生まれます。いわゆる「コスト・リーダーシップ戦略」です。

グラフで表すとこうなります。

規模の経済・経験曲線効果・範囲の経済が全て同時に起きた場合のグラフ

3つの効果が同時に現れることで、製品1個あたりの費用は C1 から C4 まで下がっています。

  • 生産量を Q1 から Q2 まで増やしたことで「規模の経済」が生まれて費用が C1 から C2 に下がった
  • 同じ製品を作り続けることで経験が蓄積される「経験曲線効果」が現れて費用が C2 から C3 に下がった
  • 別の生産ラインで別の製品を作り始めたので「範囲の経済」によって会社全体の費用が分割されて C3 から C3 に下がった

このように、それぞれの違いを理解することで、効果を切り分けることができます。そして戦略に活かすことができます。

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