条件ウォンツと期待ウォンツが無視されるケース
ここまで条件ウォンツと期待ウォンツの重要性について説明しましたが、消費者がこれらのウォンツを持っていたとしても無視せざるを得ないケースも存在します。
それは「緊急性」が伴う場合です。
例えば「急な雨」に遭ってしまった場合、多くの人が店先に出された数百円のビニール傘を買ってしまいます。
これは、
- ただし〇色の傘が欲しい
- ただし折りたたみ傘が欲しい
- ただし直径〇〇センチ以上のものが欲しい
などのような条件ウォンツや、
- ビニール傘なら2〜300円で買えるだろう
といった期待ウォンツよりも、「すぐに手に入れたい」や「いま雨に濡れたくない」という緊急性の方が上回ってしまうからです。
このような現象は様々な場所で見ることができます。
例えば映画館やテーマパークのジュースやポップコーンは、スーパーなどで買うよりも比べ物にならないくらい高い値段で販売されています。
それは消費者がジュースやポップコーンに対する条件ウォンツや期待ウォンツを持っていたとしても、「その場で食べる」という緊急性が上回るからです。
このように、条件ウォンツや期待ウォンツが無視されることがあることを理解しておけば、それを逆手にとって付加価値の高い商品やサービスを提供することもできます。
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