NPVとIRR(内部収益率)
NPVとよく一緒に挙がる財務用語として「IRR(Internal Rate of Return、内部収益率)」という言葉があります。
IRRとは、
- NPV = 0
になる「割引率」のことで、複数の事業を「収益率」の視点で比較することができるようになります。
また、
- ハードル・レート:事業として越えるべき収益率(割引率)
を設定することで、内部収益率(IRR)と比較し、ハードルレートより高いか低いかで事業の意思決定を行うこともできます。
例えば、
- 「銀行からの借入金の利子が3%だから、ハードルレートを3%に設定しよう。」
とか、
- 「株主は年率5%の事業成長を期待しているので、ハードルレートは5%で考えよう。」
とか、そんな感じで設定して、IRRがハードルレートを下回っていたら新事業は却下する、というような判断をします。
計算でのIRRの求め方は、
- NPVを 0 にする
- 割引率 = IRR = r と置く
ことで計算式を解きます。
先ほどの例であれば、
- 0 = 100/(1+r)^1 + 100/(1+r)^2 + 100/(1+r)^3 – 200
という等式を解けば、IRRを求めることができます。(手計算では面倒なので、エクセルのIRR関数を後述しておきます。)
これを計算すると、
- r = 0.2338…
という数値になるので、内部収益率(IRR)が 23.38% ということがわかります。