営業利益率とは?計算式と目安となる業種別平均値【2023年発表値】

売上高営業利益率

だいぞう

営業利益率の計算式は、

  • 営業利益率=営業利益 ÷ 売上高 × 100

であり、単位は「%」で表されます。

  • 数値が大きいほど本業の収益性が高い

と言えます。

主要な11種の産業大分類の、目安となる業種別平均値(2023年発表、2021年決算実績値)は以下のとおり。(全66種の産業中分類の表は、記事の後半にまとめています。

日本標準産業分類:大分類 営業利益率
建設業 4.10%
製造業 3.78%
情報通信業 6.43%
運輸業・郵便業 0.78%
卸売業 1.96%
小売業 1.19%
不動産業・物品賃貸業 8.51%
学術研究、専門・技術サービス業 8.99%
宿泊業・飲食サービス業 -10.86%
生活関連サービス業・娯楽業 -0.66%
サービス業(他に分類されないもの) 3.54%

数値の参照元は「e-Stat 政府統計の総合窓口:中小企業実態基本調査 令和4年確報(令和3年決算実績)2023年7月28日」です。

またコロナ禍以前の数値は以下のリンクからご確認ください。

注意

一部業種ではコロナ禍の影響を強く受けているため、通常時の数値とは大きく異なる場合があります。コロナ前との数値の比較は、上記のリンクを参照ください。

目的別ショートカット

営業利益率の計算式

営業利益率(売上高営業利益率)の計算式は、

  • 営業利益 ÷ 売上高 × 100

で、本業(メインの事業)の収益性の高さを測る財務分析指標です。

営業利益率は、正確には「売上高営業利益率」であり、「総資産営業利益率(ROA、Return On Assets)」と区別されます。

英語では営業利益を「Operating Margin(オペレーティング・マージン)」「Operating Profit(オペレーティング・プロフィット)」「Operating Income(オペレーティング・インカム)」などと呼び、売上高営業利益率のことを「Operating Margin Ratio(オペレーティング・マージン・レシオ)」と呼びます。

下図では、損益計算書の黄色い部分が「営業利益」で青色の部分が「売上高」になります。

営業利益率の計算

営業利益そのものは、「売上高」から「売上原価」と「販売費及び一般管理費(販管費)」を引いたものなので、

  • (売上高 ー 売上原価 ー 販売費及び一般管理費)÷ 売上高 × 100

という計算でも結果は同じです。

つまり営業利益率は、営業利益そのものがわからなくても、

  • 売上高:その会社が本業とする事業から得た収益
  • 売上原価:本業で売上を得るために直接かかった費用
  • 販管費:本業で売上を得るために間接的にかかった費用

の3つがわかれば計算することができます。

「販売費及び一般管理費(販管費)」についての詳しい説明は、こちらの記事もご覧ください。

また営業利益率(売上高営業利益率)と同様の、

  • 収益性の財務分析指標

として「粗利率」や「経常利益率」などがあります。

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