マーケット・チャレンジャーの戦略
マーケット・チャレンジャーは、そのターゲット市場で2番手以降にある企業で、リーダー企業に取って代わろうとする勢力です。経営資源の量は競合他社と比べて多いものの、経営資源の質にはバラツキがあります。
マーケットシェア(市場占有率)では、寡占市場であれば市場シェアの20%前後、細分化された市場では10%前後を占めているといわれます。またチャレンジャーは、市場に複数社存在していることがあります。
マーケット・チャレンジャーが取るべき戦略は「攻めの戦略」です。
まずは攻撃対象を決めます。
- マーケット・リーダー
- 自社と同規模の市場シェアで経営資源が不足している競合
- 小規模の地方企業
リーダー企業の弱いところを崩すか、規模の小さい会社を潰すかになります。
攻撃方法については、
- 正面攻撃:攻撃対象の企業に対して、製品・広告・価格・流通において真正面から戦います。基本的には経営資源が多い方が勝つので、自社より経営資源の少ない攻撃対象に有効です。
- 側面攻撃:攻撃対象がカバーできていない地域や顧客セグメントを攻めます。
- 包囲攻撃:大規模な攻撃で迅速に顧客を包囲して、攻撃対象の戦意を削ぐ作戦です。相手より優れた経営資源が必要になります。
- 迂回攻撃:「関連性のない製品に多角化する」「地理的に新しい市場に進出する」「新技術で既存製品に取って代わる」の3つのいずれかの作戦で、経営資源の基盤を広げて間接的に競合企業の市場を奪います。
- ゲリラ攻撃:小規模で断続的な攻撃(値引きやプロモーション)を仕掛け、攻撃対象を疲弊させる方法です。
などがあります。
これらの攻撃方法を対象企業の状況に合わせて組み合わせ、相手から市場シェアを奪います。