マーケット・ニッチャーの戦略
マーケット・ニッチャーは、リーダー企業がカバーできない小規模な市場でリーダーになる企業です。経営資源は少ないものの、他にはない技術を持っていたり、価値を提供できる企業になります。
マーケットシェア(市場占有率)では、寡占市場であれば市場シェアの10%以下、細分化された市場では5%以下を占めているといわれます。
大企業が関心を持たない分野をターゲットにして、直接的な競争を避けます。
小さな市場をニッチ市場(隙間市場)と呼び、経営資源が少なくても参入できます。そのため市場に初めて参入する場合は、ニッチ市場から始める企業も多くあります。
いずれのプレイヤーも経営資源の量が限られているので、経営資源の質を狭い領域で鋭く尖らせる戦い方が王道になります。
一方で、ニッチ市場はイノベーションや大手の参入で消し飛ぶなど、常に市場が無くなるリスクも抱えています。また、参入障壁が低い場合が多いので、より優れた競合ニッチャーとの激しいシェア争いが生まれるかもしれません。
そのためニッチ市場で戦う企業は「単一ニッチ戦略」ではなく「複数ニッチ戦略」を取ることで生き残る確率が高まります。