SWOT分析の原点:スタンフォード研究所のSOFT分析とは?

SWOT分析とは、戦略目標とビジネス環境を照らし合わせて、強み・弱み・機会・脅威の4つの要素から状況を把握するためのフレームワークです。実はこのSWOT分析には、元になった「SOFT(ソフト)分析」と呼ばれるフレームワークが存在しています。

SOFT分析とは、経営の課題を「良好」「欠点」「機会」「脅威」の4つに分けて対策を練るためのフレームワークです。

SOFT分析のSOFTマトリックス

ここでは、SWOT分析の基礎となったSOFT分析について説明します。

SOFT分析の誕生

みなさんはSWOT分析の元になった分析フレームワークがあることをご存知でしょうか?

そのフレームワークとはSOFT(ソフト)分析です。SOFT分析とは、SWOT分析の生みの親と呼ばれているアルバート・ハンフリー氏がSWOT分析の前に考え出したフレームワークです。

このSOFT分析については、ハンフリー氏が所属していたスタンフォード研究所 (スタンフォード大学が1920年代に設立した研究機関)のOBOG向け会報(2005年12月号)に掲載されました。この会報については下記リンクからPDFファイルで読むことができます。

参考 SRI Alumni Newsletter, December 2005(PDF)SRI International

よく知られているSWOT分析は、1960〜70年代にかけてアメリカのフォーチュン500 (全米上位500社ランキング)の企業を研究するために生まれた分析手法です。

その前身となったのが、SOFT分析と呼ばれる分析フレームワークです。SOFT分析は後に「SWOT分析」と名前を変えて親しまれるようになりました。

SOFTマトリックス

SOFT分析は「良いこと・悪いこと」という軸と、「現在・将来」という軸の2つの軸で4つの事象に物事を分類します。

その4つの軸を表にしたものが「SOFTマトリクス」です。

SOFT分析のSOFTマトリックス

SOFTマトリクスを使うことで、

  • 現在起こっている × 良いこと = 良好(Satisfactory)
  • 将来起こる × 良いこと = 機会(Opportunity)
  • 現在起こっている × 悪いこと = 欠点(Fault)
  • 将来起こる × 悪いこと = 脅威(Threat)

という4つの要素に分けることができます。

SOFT分析のやり方

SOFT分析の進め方については、先ほどご紹介したスタンフォード研究所の会報で説明されています。

大まかな流れとしては、

  1. SOFTマトリクスと6つの課題カテゴリで課題を洗い出す
  2. 目標を元に短期・中長期で課題解決の優先度を決める
  3. 課題解決のアクションプランを作って実行する

になります。

具体的には、

  1. 4つの問いに答えて企業経営の課題を洗い出す
    • 現在起こっている良いことは何か?(良好なこと)
    • 将来起こりうる良いことは何か?(これから得られる機会)
    • 現在起こっている悪いことは何か?(欠点であること)
    • 将来起こりうる悪いことは何か?(これから直面する脅威)
  2. 洗い出した課題を6つのカテゴリに分ける
    • 製品(Product)
    • プロセス(Process)
    • 顧客(Customer)
    • 流通(Distribution)
    • 財務(Finance)
    • 経営管理(Administration)
  3. 目標と照らし合わせて短期・中長期の課題を優先度が高い順に並べ替える
    • 短期的に解決の優先度が高い課題の一覧
    • 中長期的に解決の優先度が高い課題の一覧
  4. アクションプランを作る
    • 「各カテゴリの課題に対してチームは何をするべきか?(What shall the team do about the issues in each of these categories?)」を考える
    • SWOT(SOFT)から始まる17ステップの計画プロセスを実行する

と分けられます。

ちなみに最後のアクションプランを作るための17ステップについて、詳細は明かされていません。

SOFT分析の目的とメリット

SOFT分析を行う目的としては、経営課題を解決するためのアクションプランを作って実行することです。

フレームワークは「現在」と「将来」の「良いこと」と「悪いこと」ということで、非常にシンプルに作られています。そのため社内で聞き取り調査などを行う際には、どんな立場にあっても答えやすそうです。

ポイントとしては、4つの事象に分類することより、課題を6つのカテゴリに分けることにあるのかもしれません。6つのカテゴリのうち、課題が多くあるカテゴリについては経営的に弱い部分だと判断できます。

そしてアクションプランに落とし込むために、課題に短期・中長期で優先順位をつけることも重要です。多くの課題があるときには、どれから手をつけて良いのか迷うものです。しかしカテゴリごとに取り掛かるべき課題の優先順位があれば、経営判断もしやすくなります。

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