PEST分析では、ビジネスの外で起きている出来事をまとめる分析方法です。
自分たちだけではどうにも出来ないような変化や、ビジネスそのものを形作っている要因を洗い出します。
- マクロ環境を分析する
- 将来の大まかな方向性を想像する
- ミクロ環境を分析する
- 精度の高い将来の予測をする
世の中で起きている大きな流れに、自分たちのビジネスが流されないように対策を練ることが分析の目的です。
世の中には、「法律が壁なら、自分たちが変えてやろう!」というベンチャー企業やビジネスも存在します。そして実際に、法律が新たに作られるようなイノベーションも時々起こります。必ずしも全てがどうにも出来ない、というわけではありません。
PEST分析は一人で行うことも、複数人で行うことも可能です。
より深く分析を行う場合は、複数人で2度に分けることをおすすめします。ここでは複数人で2度に分けて、分析を行う手順をご紹介いたします。
使用するPEST分析テンプレートは、こちらからダウンロードできます。登録不要でご利用いただけます(メールアドレスなど不要)。
まずは分析するメンバー同士で、何に対するPEST分析なのかを確認します。
分析は「〇〇業界」などの一般的な業界を対象としたり、「〇〇事業」など自社の事業の範囲を対象とすることが多いかと思います。
他にも取引先や顧客を、分析対象とすることもあります。 ホワイトボードや模造紙にPESTの4つの枠を作って、思いつくままに付箋を貼ってみましょう。
付箋は「事実(裏付けあり)」と「意見や発想(裏付けなし)」で色を変えておくと、分析がしやすくなります。
上がってきた要因は、メンバーで手分けして調査をします。
- どのような経緯があったのか
- その出来事はどれくらいの確実なのか
- 情報源は確かなものなのか
- 統計データは存在していないか
- アンケート結果などは存在していないか
これらのことを行って、情報をより詳細なものにしていきます。
調査の結果を持ち寄って、前回の分析結果をより深いものにしましょう。
はじめに思っていたより影響が大きかったり、逆に影響が小さく予想されるかもしれません。
別のホワイトボードか模造紙を用意して、影響の大きさに応じて付箋を張り替えてみましょう。
影響の大きい要因を中心に、議論を進めてみましょう。
最後に議論の要点を、分析結果としてまとめましょう。
PEST分析の短所とその対応策
このフレームワークの短所は、
- 全ての要因を埋めたくなってしまい無駄に時間を消費する
- 情報が集まれば集まるほど「確実に起きる」と錯覚してしまう
などです。
他のフレームワークでも言えることですが、枠があるからといって無理に埋める必要はありません。逆に枠がないからといって、書いてはダメということでもありません。フレームワークの枠にとらわれすぎないように気をつけましょう。
また1回目のPEST分析で挙がった項目を調査する際に、調べれば調べるほど「確かな情報だ」「そうに違いない」と思い込んでしまうことがあります。
すでに起こっていることでも「事実」が異なる可能性はゼロではありません。ましてや将来に起こることは、確定ではないことを意識しておきましょう。
PEST分析の無料テンプレート
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- PEST分析用テンプレート
- 影響の大きさマップ
が収録されています。