低関与商品のマーケティングと具体例
消費者にとって低関与の製品やサービスは、
- 必要な情報を内部探索で処理しようとする
- 精緻化見込みモデルの周辺的ルートで判断しようとする
という傾向にあります。
情報の内部探索とは、
- 自分自身の記憶や知識から情報を集めること
であり、低関与商品に対しては消費者の情報収集は消極的になります。
また外部から得られた情報も、
- 印象やブランドイメージといった周辺的手がかりで判断(精緻化見込みモデルの周辺的ルート)
する傾向にあります。
そのためマーケティング施策では、
- 製品やサービスの露出度を増やしてイメージを浸透させる
ことが重要です。
例えば、練り歯磨き(歯磨き粉)は、価格も安いため失敗のリスクが低く、購買頻度も月に一度程度とあまり高くありません。また使っている歯磨きのブランドで、消費者が社会的な評価を受けることもありません。そのため消費者にとって関与度の低い製品になる傾向にあります。
おそらく練り歯磨きを購入しようと売り場に向かった消費者は、
- 「今まで使っていたハミガキで問題なかったから同じものを買おう(内部探索)」
- 「広告で好きな芸能人が宣伝してた新製品を買ってみよう(周辺的手がかり)」
- 「よくわからないから特価品を買おう(内部探索も周辺的手がかりも無し)」
などといった判断で購買することが多いのではないでしょうか。
そのためこのような低関与商品のマーケティングでは、
- 消費者に対して露出度を高めて「選択的注意」を引き出す
- 消費者に製品やサービスのブランドイメージを植え付ける
ことが必要です。