CRM(顧客関係管理)とは?システムの活用方法と注意点

CRM(顧客関係管理)

だいぞう

CRM(顧客関係管理)とは、

です。顧客ロイヤリティとは、

  • 売り手側と長期的な関係を維持しようとする買い手の忠誠心

のことであり、顧客ロイヤリティが最大化すれば顧客から得られる利益も最大化します。

CRM(顧客関係管理)で成果が出やすい製品やサービスは、

  • 一生に何度も利用する
  • 顧客が愛着を持ちやすい
  • 製品単価や顧客単価が高い
  • 顧客の情報収集が楽にできる

という特徴があります。

CRMでは、それぞれの顧客への対応については「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」の基本原理で実行されるため、

  1. 顧客を特定する
  2. 顧客を分類する
  3. 顧客と交流する
  4. 製品やサービスをカスタマイズする

という4つのステップが基本になります。

ここではCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント、顧客関係管理)について、わかりやすく説明します。

CRM(顧客関係管理)とは?

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客との接点(タッチポイント)を管理することで、顧客ロイヤリティの最大化を目指す過程のことです。

もう少し噛み砕いて言えば、

ことを一連の仕組みとして実行することです。

近年では大規模なシステムを導入して実行されることが多いですが、昔から帳簿などを使って顧客の情報を管理してきました。

そのため高価なCRMシステムを導入しなくても

  • 分散している顧客情報を顧客ごとにファイルにまとめる
  • 同じようなニーズを持っている顧客を分析する
  • 顧客との接点ごととにやるべきことを考えておく

などをするだけでも、十分にCRM(顧客関係管理)をやっていることになります。

顧客接点(タッチポイント)の管理と顧客ロイヤリティ

業種や業態にもよりますが、顧客との接点はたくさん存在しています。

例えばホテル業では、

  • ネットの口コミサイトの情報
  • 友人や知人からの口コミ
  • ホテルの公式ホームページの情報
  • ホテルのSNSが発信する情報
  • ホテルに宿泊した顧客のブログ記事
  • 街中に立っている看板
  • 旅行雑誌に掲載された情報
  • 予約時に顧客と交わした電話
  • チェックイン時の顧客とのやりとり
  • 顧客からのクレームへの対応
  • チェックアウト時の顧客とのやりとり
  • 宿泊後のアンケート依頼

などなど様々な瞬間があります。

そして、これらの顧客と製品やサービスが接する瞬間をすべてまとめて「顧客タッチポイントと呼びます。

この顧客タッチポイントでの対応によって、
  • 顧客満足:顧客が認識できた製品やサービスの質が顧客の期待を上回った時の充足感
  • 顧客ロイヤリティ:売り手側と長期的な関係を維持しようとする買い手の忠誠心

が変化しますが、CRMでは特に「顧客ロイヤリティ」の最大化に焦点を置きます。

なぜなら、顧客ロイヤリティは直接的に利益に影響を与えるからです。

顧客ロイヤリティはその度合いによって、

  1. リピーター:2回以上のリピート利用をしたことがある
  2. プロモーター:友人や知人に製品やサービスを推奨する
  3. ファン:関係性を維持するために支出を惜しまない

3つのレベルに分類することができますが、いずれの行動も顧客が生み出す利益であるライフタイムバリュー(LTV)の向上につながります。

One to One マーケティングの実現

CRMは、「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」を実現するためのツールでもあります。

ワン・トゥ・ワン・マーケティング(One to One マーケティング)とは、

  • それぞれの顧客に対して個別のマーケティング施策を行う手法

のことです。

One to One マーケティング
図で表すと上記のようなイメージになり、大量生産大量消費時代に発展した「マス・マーケティング(顧客を同質ととらえて均一的なマーケティングを行う手法)」と対比される考え方です。

CRMでは、このワン・トゥ・ワン・マーケティングの考えに基づいて、顧客とのタッチポイントを管理することで個別のマーケティングを実現しようとする仕組みです。

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