サプライチェーンとは?バリューチェーンとの違いと意味を図解で比較

サプライチェーン

サプライチェーンの3つの区分

供給連鎖(サプライチェーン)の流れは「購買物流」「製造」「出荷物流」という、3つに区分することができます。

購買物流

サプライチェーンの中で、原材料の調達から製造工程に進む前までの部分を指します。

先ほどの寿司の例では「漁師 → 卸売業者 → 仲卸業者 → 寿司職人」が購買物流に該当します。

インバウンド・ロジスティクス」や「インバウンド・サプライチェーン」とも呼ばれます。

製造

サプライチェーンの中で、原材料を製品に加工する工程を指します。

先ほどの寿司の例では、寿司職人が寿司を握る部分に該当します。

出荷物流

サプライチェーンの中で、加工された製品を最終顧客が手にするまでの流れを指します。

先ほどの寿司の例では「寿司職人 → 顧客」が出荷物流に該当します。

寿司職人がお客さんに寿司を食べてもらうためには、店舗を構えたり出前をしたりします。店頭での受け渡しも、出前も出荷物流になります。

アウトバウンド・ロジスティクス」や「アウトバウンド・サプライチェーン」とも呼ばれます。

サプライチェーン・マネジメント

サプライチェーン・マネジメント(SCM:Supply chain management)とは「供給連鎖管理」とも呼ばれ、

  • サプライチェーン全体を効率的に管理する手法

のことです。

サプライチェーン・マネジメントは、1社だけでなく複数の供給業者が協力して、物流システムを作り上げます。

サプライチェーン・マネジメントは、1982年にイギリスの物流コンサルタントのキース・オリバー氏によって提唱された考え方です。

その後1990年代に大きく発展し、現在に至ります。供給のタイミングと在庫を最適化するという考え方は、JIT(ジャスト・イン・タイム)の考え方にもつながります。

バリューチェーンとは?

バリューチェーン(価値連鎖)を図で表すと、下図のようになります。

バリューチェーンの図

バリューチェーンは、企業が行う様々な活動から、価値が生み出されていく様子を表しています。そのため「価値連鎖」と呼ばれています。

価値を生み出すために必要な総コスト(費用)とマージン(利益)を足したものが、価値の合計(総価値)となります。詳しくはこちらの記事もご覧ください。

サプライチェーンとバリューチェンの関係

冒頭でも紹介しましたが、サプライチェーンとバリューチェーンを、一つの図の中に落とし込むと下図のようになります。

サプライチェーンとバリューチェーンを1つの図で表した場合

サプライチェーンは全体のモノの流れを表していて、バリューチェーンは各企業の価値の生み出され方を表しています。

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