クロスセルとは?共通するニーズを深掘りする勧め方
クロスセルとは、
- 顧客に関連する商品をすすめること
です。
タイミングとしては、顧客が主体となる製品の購入を決めた後(または購入後)であり、顧客のニーズに基づいた関連商品を提案します。
クロスセルの対象となるものは、それ単体だけでも商品として成立するのが一般的であり、顧客の財布の紐が緩んだ時に合わせ買いを促します。
よく挙げられる例としては、
- 「ハンバーガーと一緒にポテトもいかがですか?」
というものがありますが、今どきそんなことを聞いてくるハンバーガーチェーン店は存在しません。
近年のハンバーガーチェーン店は、セットメニューが標準になっているので、
- セットメニューから単品にダウングレードする
- セットメニューを上位サイズにアップグレードする(アップセル)
- セットメニューにドリンクとポテト以外のサイドメニューを追加する(クロスセル)
などが一般的な選択肢になります。
具体例:東京ガス
近年よく見られるのが、電力やガスの自由化によるクロスセルです。
下記の例は、東京ガスによる電力のクロスセルになります。
東京ガスのホームページを見る人は、既存のガスの顧客も多くいるはずです。そのような人たちに向けて「電力」の契約をプロモーションしています。
電気代やガス代を気に掛ける顧客は、「光熱費を下げたい」という共通ニーズを持っているため、ガスと電力のクロスセルは非常に相性が良いと言えます。
そのほかにも先ほど事例で紹介した携帯電話回線と電力のクロスセルも、「固定費を下げたい」という観点から共通ニーズに訴求することができています。
その他の例:生命保険のクロスセル
その他の例としては、「生命保険」のクロスセルなどがわかりやすいかもしれません。
自動車保険を契約すれば、その保険会社が取り扱っている生命保険のダイレクトメールが届いたりします。また銀行で預金をしていても、窓口で各種保険の案内を受けることは多いかもしれません。
これらは「将来に対する不安」という共有ニーズを持った関連商品のクロスセルと言えます。
他にも、
- コーヒーショップのレジ横にあるスイーツや軽食
- スーパーの野菜や精肉コーナーの近くにある鍋スープ
- ドラッグストアの風邪薬・咳止めコーナーの近くにあるマスク
などなど、共通ニーズに対する関連商品のクロスセルの例は周りにあふれています。