VRIO分析(ぶりお-ぶんせき)

要するに…

VRIO分析とは、フローチャートで経営資源を「強み」と「弱み」に分類して、さらに「強み」を3段階のレベルに分けるフレームワークです。

VRIO分析のフローチャート

VRIO分析で「強み」を3段階にレベル分けするフローチャートはこちら。

まず最初に、経営において重要な経営資源を決めます。そしてこのフローチャートの質問に答えることで、「弱み」「普通の強み(レベル1)」「独自の強み(レベル2)」「持続的な独自の強み(レベル3)」の4つに分類することができます。

フローチャートの質問は、経済価値・希少性・模倣困難性・組織の視点で順番に答えることになります。

例として「ヒアリングから顧客の課題を解決する提案力」を営業部が持ってる場合で考えてみましょう。

経済価値への問い

「機会をうまくとらえることができる経営資源」や「脅威を無力化することができる経営資源」のことを、「経済価値のある経営資源」と呼びます。

ここでの問いは、

  • その経営資源は機会や脅威に適応できるか? → YES or NO

です。

例えばその会社に「ヒアリングから顧客の課題を解決する提案力」という経営資源がある場合、

  • 顧客の課題が多様化しているという機会

があれば提案力で対応できます。つまり経済価値があります。

  • 安価でシンプルな商品・サービスが普及してきているという脅威

が迫っていれば、顧客の課題を個別に解決する付加価値で対応できます。こちらも経済価値があると言えます。

この問いで経済価値があれば次の問いに進み、経済価値がなければ「弱み」になります。この弱みを厳密に言うと「競争劣位で標準を下回る経営資源」です。ライバルとは勝負にならず、どうにかしなければならない「弱み」と言えます。

希少性への問い

ここでの問いは、

  • どれくらい多くの競合がその経営資源を持っているか?→ YES or NO

です。

「ヒアリングから顧客の課題を解決する提案力」という経営資源の場合、多くのライバル会社も同じように提案しているのなら「NO」、他がやっていないなら「YES」です。

この問いで「YES」であれば次の問いに進み、「NO」であればレベル1の強みになります。このレベル1「普通の強み」を厳密に言うと「競争均衡で標準の経営資源」です。ライバルとは競り合えるけど、ありふれた強みと言えます。

模様困難性への問い

ここでの問いは、

  • 同じ経営資源を他社が得るために多くのコストがかかるのか?→ YES or NO

です。

「ヒアリングから顧客の課題を解決する提案力」という経営資源の場合、例えば営業担当者を育てたりノウハウを得たりするのに時間とお金がかかる場合は「YES」、そうでない場合は「NO」です。

この問いで「YES」であれば次の問いに進み、「NO」であればレベル2の強みになります。このレベル2「独自の強み」を厳密に言うと「一時的競争優位で標準を上回る経営資源」です。同じ経営資源を持っている競合は少なく、競争が優位に運ぶ強みと言えます。

組織への問い

ここでの問いは、

  • その経営資源を戦略にフル活用できる組織なのか?→ YES or NO

です。

「ヒアリングから顧客の課題を解決する提案力」という経営資源の場合、営業部が人手不足で回っていなかったり、人材育成ができていなかったり、ノウハウを蓄積して共有する仕組みがなかったりすれば「NO」です。逆に組織的にその経営資源を強化する仕組みがあれば「YES」になります。

この問いで「YES」であればレベル3の強みであり、「NO」であれば組織自体が「弱み」になります。このレベル3「持続的な独自の強み」を厳密に言うと「持続的競争優位で標準を上回る経営資源」です。同じ経営資源を持っている競合は少なく、すぐに真似をされる可能性も低く、経営資源を十分に使いこなせる組織を伴った強みと言えます。

より詳しいVRIO分析の手順については、こちらの記事で説明しています。

VRIO分析のやり方:強みと弱みを見分けるフローチャート

おすすめの書籍

企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続

企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続

ジェイ・B・バーニー
2,592円(01/16 03:32時点)
発売日: 2003/12/05
Amazonの情報を掲載しています