顧客ロイヤリティの3つのレベル
顧客ロイヤリティの強さは、
- リピーター:2回以上のリピート利用をしたことがある
- プロモーター:友人や知人に製品やサービスを推奨する
- ファン:関係性を維持するために支出を惜しまない
の3つのレベルに分けることができます。
例えば映画作品で考えると、
- リピーター:意図的に同じ監督の映画作品を2作品以上鑑賞している
- プロモーター:その映画監督の作品の良さを友人などに説明して鑑賞するよう促す
- ファン:その映画監督が出演するトークショーにも参加する
というようになります。
これらの3つのレベルは、「再購入する」「他者に伝える」「参加する」などの具体的な行動によって区別するため、数値化して分析することが可能になります。
ここでは、製品やサービスについてのロイヤリティについて説明しますが、先ほど紹介したようなその他のロイヤリティの対象についても同様であると考えてください。
リピーター
リピーターとは、顧客ロイヤリティのベースになる状態のことで、製品やサービスを2回以上利用したことがある顧客のことを指します。
顧客の中にどれくらいの割合でリピーターが存在しているかは、「RFM分析」や後述する「リピート率調査」などを行うことで確認することができます。
またリピート率調査の元になる顧客データを事前に取得する必要があるので、フリークエンシープログラムなどを利用したり、POSデータを利用した会員情報と購買履歴を紐つけたデータベースの構築などが必要です。
プロモーター
プロモーターとは、製品やサービスをその顧客が自分で利用するだけでなく、その製品やサービスの良さを友人や知人、家族などの周りに伝えることが特徴です。
プロモーターがどれくらいの割合で存在しているかは、後述する「NPS(ネット・プロモーター・スコア)」で調べる方法があります。
その他にも紹介プログラムを用意したり、顧客のSNSやブログなどの発言を分析することで、プロモーターの存在を把握する方法もあります。
ファン
ファンとは、製品やサービスそのものだけではなく、関連するイベントに遠方からわざわざ参加するなど、関係性を保つためには追加の支出も惜しまないような状態のことです。(一般的な意味での「ファン」とは別の意味になります。)
店舗などであれば、特に用もないのにお店に足を運んでくれる顧客や、お店でイベントを開催すると必ず参加してくれる顧客などがファンに該当します。
この「ファン」の状態になると、スイッチングコストの「関係性(心理的)コスト」が非常に高くなり、滅多なことがない限り他の製品やサービスに心移りすることがなくなります。