顧客とのリレーションシップ・マーケティング
顧客との関係性の構築は、製品やサービスを提供する上で一番重要な関係性です。
顧客との関係性を構築することで、
- 顧客から得られる利益を最大化する
- 顧客との取引コストが下がる
という2つのマーケティング上のメリットが得られます。
顧客から得られる利益を最大化する
簡単に言えば、
- 顧客との深いつながりを維持して利益を上げれば会社を継続できる
ということです。
一人の顧客から生涯得られる利益のことを、ライフタイムバリュー(LTV)と呼びます。そしてこのライフタイムバリューを最大化して十分な利益を得ることが、企業の持続的な運営につながります。
これを実現するためには、顧客との関係性を構築・管理しなけれいけません。そのための手法が、CRM(顧客関係管理)です。
CRM(顧客関係管理)とは、
- 顧客ロイヤリティを最大化するために顧客との接点を管理すること
です。
そして顧客ロイヤリティとは、
- 売り手側と長期的な関係を維持しようとする買い手の忠誠心
のことで、顧客ロイヤリティの度合いによって、
- リピーター:2回以上のリピート利用をしたことがある
- プロモーター:友人や知人に製品やサービスを推奨する
- ファン:関係性を維持するために支出を惜しまない
の3つのレベルに分類することができます。
適切にCRMができていれば、製品やサービスを必要としている顧客に適切に提案することができますし、顧客ロイヤリティが高まれば長期にわたって顧客に価値を提供することができます。
顧客との取引コストが下がる
顧客と良い関係性が構築できていれば、お互いに駆け引きをする必要がなくなります。
もし顧客が企業のことを信用していなければ、失敗するリスクを軽減させるために値下げを要求するかもしれません。逆に企業側も顧客を信用することができなければ、様々な調査やリスクを回避しようとする行動によって取引コストが増えます。
しかし信頼関係が築けていれば、お互いに疑心暗鬼になることも、必要以上にリスクを回避することも必要なくなります。
また顧客と良い関係を構築していれば、新しい製品やサービスの提案もしやすくなります。
新規の顧客を獲得するためには大きなコストがかかりますが、既存の顧客であれば少ないコストで売り上げを生み出すことができます。そして既存顧客による評判によって、新しい顧客も獲得しやすくなります。
このように顧客との関係性を構築することが、取引にかかるコストを引き下げることにつながります。