消費者が頼る情報源とは?内部探索と4つの外部探索

情報源

情報収集と緊急性

一刻を争うような緊急時には「価格が高い」「品質がバラつく」製品やサービスであったとしても、外部探索をしない場合があります。

これは外部探索に時間がかかるためです。

これを逆手にとって顧客との接点で「緊急時を作り出す」ことで外部探索をさせない営業手法があります。

例えば、

  • いまここで契約したら値引きしますよ!」
  • 今月中に契約すれば初月を無料にしますよ!」

などの売り文句です。

「いまここで!」「今月中なら!」と売り手側から緊急性を作り出すことで、消費者に内部探索だけで意思決定を迫ります。このようなやり方は、エステ、旅行会社、引っ越し業者などの営業でよく使われる手法です。

しかしこれは売り手にとって諸刃の剣であり、消費者に申し出を断られた途端に価格競争で不利になります。

例えばあなたが、ある引っ越し業者に見積もりをお願いして、

  • 「見積もり金額は10万円ですが、いまここで契約したら2万円値引きしますよ!」

と提案されたとします。

しかし、あなたは他の業者と相見積もりしたいので提案を断りました。そのため、最初の業者の見積価格は10万円で確定します。

そして、もし別の業者で10万円を下回る見積もりが出てしまえば、最初の10万円の引っ越し業者が選ばれることはありません。

例えば、別の業者が9万円の見積もり額を提示すれば、あなたはそこに決めるでしょう。そのため、最初の業者は8万円でも価格提示ができたのにも関わらず、客を逃すことになってしまいます。

つまりこの手法は、最初の提案で契約が取れなかった場合には、客を逃す可能性が大幅に高まるバクチのような性質を持っているのです。

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