AIDMA(アイドマ)の法則はもう古い?最新AISASまでの進化と違いを解説

AIDMA AISAS AIDA

AISASはインターネット時代のAIDAモデル

AISAS(アイサス)とは、

  1. Attention(注意):消費者が製品やサービスの存在に気づく
  2. Interest(関心):消費者が製品やサービスを気になりはじめる
  3. Search(検索):消費者が製品やサービスの情報を検索する
  4. Action(行動):消費者が製品やサービスに対して行動する
  5. Share(共有):消費者が製品やサービスの情報を共有する

という広告反応の影響モデルであり、

  • 広告代理店最大手の電通の登録商標

です。


参考
商標登録 第4874525号 AISASJ-PlatPat 特許情報プラットフォーム

この広告反応モデルは、AIDAをベースにした電通独自の派生モデルです。

AISAS(アイサス)

購買意思決定プロセスと照らし合わせてみると、

  • 情報探索
  • 購買後の行動

をしっかりとカバーしたモデルであることがわかります。

このAISASは、インターネットの普及によって2005年に登場しました。

2000年代はインターネットの登場によって、多くの業種でビジネスモデルの変化が起こりました。その変化に伴って、広告の手法も大きく変化することが求められました。

そこで登場したのが、インターネット時代に合わせてAIDAモデルを再定義した「AISAS(アイサス)」です。(以降の説明は、前述した「AIDMAの法則」の解説内容と整合性が取れるように、筆者の解釈を含めて編集しています。

Search(検索):消費者が製品やサービスの情報を検索する

Search(サーチ、検索)のフェーズでは、

  • 状態の変化:情報が不足している → 十分な情報がある
  • 広告の役割:消費者が欲している情報に導く
  • アプローチ:検索広告への出稿

ということが必要で、

  • 消費者の能動的な情報収集を手助けする

が広告の目的です。

インターネットが普及したことで、消費者は「情報が欲しい」と感じた時に、その場で情報を「検索」することができるようになりました。このことによって「情報が不足している」という状態から、「十分な状態がある」といった状態になるために、消費者が自ら行動を起こしやすくなりました。

しかし売り手が何も対策をしてなければ、消費者が信頼性の低い情報ウソの情報を信じてしまうかもしれません。

そのようなことを防ぐためにも、

  • 消費者が必要とする情報をインターネット上に用意する
  • 検索を行った消費者を広告で正しい情報に誘導する

といったことが売り手に求められます。

ここで必要なアプローチは、Googleなどに代表される検索エンジンへの広告出稿です。

検索エンジンに出稿すると、検索結果の目立つ場所に任意のページへのリンクが現れます。そのリンクを消費者が辿ることで、売り手側が提供したい情報へ導くことができます。

Share(共有):消費者が製品やサービスの情報を共有する

Share(シェア、共有)のフェーズでは、

  • 状態の変化:自分だけの出来事 → 他人と共有した出来事
  • 広告の役割:消費者の情報発信を促す
  • アプローチ:SNS広告への出稿

ということが必要で、

  • 消費者に製品やサービスの情報発信をさせる

が広告の目的です。

インターネットが普及するにつてれ、ソーシャルネットワークサービス(SNS)というサービスが登場し、インターネット人口の増加とともに利用する人も増えました。SNSの利用者が増えれば、SNSの運営者の負担が増えます。そのためSNSを運営する事業者は、広告による収益化によってSNSというプラットフォームの維持・成長を試みました。そこで生まれたのが「SNS広告」です。

SNS広告は、SNSの運営で得た利用者の様々な情報を組み合わせ、利用者の属性ごとに配信できる広告のことです。多くのSNSでは、利用者が自分や他人の投稿を「共有する」機能が備わっています。そしてSNS広告も利用者が「共有する」ことが可能です。

売り手は、SNS広告として消費者が「共有したくなる」情報を提供することができれば、消費者の情報発信を促すことができます。そして結果的に消費者によって広告が共有されれば、SNSを利用している他の消費者の「Attention(注意)」「Interest(関心・興味)」などに繋がっていくのです。

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