本家クロスSWOT分析のインタラクション・マトリックス
インタラクション・マトリックスとは、本家のクロスSWOT分析に登場する「強み」「弱み」の縦軸と「機会」「脅威」の横軸のそれぞれの項目を一つずつ組み合わせた対応表のことです。
ここでの「強み1(一番左の列)」の読み方は、機会の1・2・4・5・6・7・9・10に対応できる(+)というという意味です。
例えば縦列一番左の「強み1」が、
- 製品購入後の手厚いカスタマーケア
だったとします。
もし、
- 機会1:顧客ニーズの多様化
- 機会2:ネットショップでの購入者の増加
- 機会3:原材料の輸入関税の撤廃
である場合、
「顧客ニーズの多様化」に対して、「製品購入後の手厚いカスタマーケア」で顧客からの問い合わせから顧客ニーズを読み取り、新しい製品の企画設計に反映できるかもしれません。そのため「強み1」は「機会1」に対応可能、つまり「+」となります。
「ネットショップのでの購入者の増加」に対しては、店舗で実際の製品を見ずに購入している顧客が増えているという状況です。そのため購入した後に、使い方がわからなかったり不満を持ったりするかもしれません。しかし「製品購入後の手厚いカスタマーケア」で顧客をフォローすることで、顧客の満足度を高めたり次の購入につなげたりすることができるかもしれません。そのため「強み1」は「機会2」に対応可能、つまり「+」となります。
「原材料の輸入関税の撤廃」に対しては、「製品購入後の手厚いカスタマーケア」という強みでは何も対応することができません。そのため「強み1」は「機会3」に対応不可能、つまり「0」となります。
このように、すべての情報を機械的に組み合わせていくことで、どの強みを戦略の軸にするべきか、などが判断できるようになります。
時間軸の変化を意識した本家のクロスSWOT分析
本家のクロスSWOT分析(TOWS分析)では、過去・現在・未来の時間の変化を考えることも特徴です。
上の図からは、
- Past:過去
- Present:現在
- Present Plus T1:現在+時間1
- Present Plus T2:現在+時間2
の4つの状況が時間軸にあることを表しています。
これはクロスSWOT分析を4回やる必要があるというわけではなく、過去・現在・未来において変化の大きな要素は何であるかを知ることが重要ということです。
例えば、まだ法律や規制が追いついていない新しい市場の戦略を考える場合には、法整備などで機会や脅威などの外部要因が毎年のように変化するかもしれません。
その場合には、過去の出来事や現在の状況だけでなく、機会や脅威などの外部要因が変化することを見越した上で、戦略を考える必要があります。