本家クロスSWOT分析の論文を読む
本家のクロスSWOT分析を解説した「The TOWS Matrix – A Tool for Situational Analysis(訳:TOWSマトリックス – 状況分析のためのツール)」という論文は、1982年に学術雑誌「Long Range Planning(長期計画)」にワイリック教授が寄せたものです。
この論文は下記のサイトから無料で全文を読むことができます。
参考
The TOWS Matrix A Tool for Situational AnalysisAcademia
またサイトで無料の会員登録をすれば、PDFファイルとしてもダウンロードが可能です。
論文の見出しだけを翻訳してみたので、全体像をつかんでもらえたらと思います。
論文の目次
- 状況分析:新次元の戦略立案
- 戦略立案
- 戦略立案のための情報源
- 従業員
- 顧客
- サプライヤー
- ステークホルダー
- 企業プロフィール
- 事業の方向性
- 競争の状況
- 経営者の方向性
- 外部環境:脅威と機会
- 経済的要因
- 社会的・政治的要因
- 製品と技術
- デモグラフィック要因
- 市場と競争
- その他の要因
- 情報収集と未来予測
- 内部環境:弱みと強み
- 経営と組織
- オペレーション
- 財務
- その他の要因
- 戦略の選択肢
- 評価と戦略の選択
- リスク
- タイミング
- 一貫性のテスト
- 緊急対応計画(コンティンジェンシー・プラン)
- 戦略立案のための情報源
- 状況分析のための経営モデル
- TOWSマトリクス:概念モデル
- フォルクスワーゲン へのTOWSマトリクスの適用
- 脅威と機会
- 弱みと強み
- ウィネバーゴ・インダストリー へのTOWSマトリクスの適用
- 脅威と機会
- 弱みと強み
- 誰に戦略立案が必要なのか?
ちなみに「クロスSWOT分析(Cross SWOT Analysis, X-SWOT Analysis)」という呼び方は日本では一般的ですが、このワイリック教授の論文には登場しません。
クロスSWOT分析まとめ
後半はオリジナルの論文に基づいたクロスSWOT分析のやり方について説明しましたが、
- 単純に4つの要素を掛け合わせるだけではない
- 時間軸を想定した戦略立案が必要
- インタラクション・マトリックスで組み合わせを考える
など、とても興味深い内容になっています。
ここで紹介した内容の他にも、論文の方にはフォルクスワーゲンなどの分析例が載っているので、時間のある方はぜひ目を通してみてください。