PPM分析とは?花形・金のなる木・負け犬・問題児

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント

PPM分析の経営資源の配分

このBCGマトリックスを使ったバブルチャートが完成すれば、会社の事業全体を俯瞰しながら経営判断を行うことができます。

基本的には、

  • 会社のお金をどう動かすか

について考えます。

一般的な意思決定としては、

  • 金のなる木」で生み出したお金を「問題児」「花形」「研究開発」に振り分ける
  • 負け犬」から撤退して浮いたお金を「問題児」「研究開発」に振り分ける

ということになります。

PPMの資金の流れ

ただし「花形」については、自らも大きなお金を生み出すため、「金のなる木」からの支援はそれほど必要ありません。「金のなる木」からの資金を投入するのは、「花形」事業単体で投資できる規模を超える場合などが考えられます。

注意点

金のなる木」のお金を全て他の事業に振り分けてはいけません。そもそも金のなる木が長い期間安定的に継続できなければ、キャッシュフローの循環が成り立ちません。まず金のなる木を枯らさない(シェアを維持する)のが最優先であり、それでもお金が余ったら再分配します。

お金を振り分けられた「花形」「問題児」「研究開発」は、

  • 花形:事業の効率化&シェアの拡大
  • 問題児:急速なシェアの拡大
  • 研究開発:新規事業や新製品の開発

のために投資を行います。

その理由は、

  • 花形:市場の成長が遅くなった時に「金のなる木」になるため
  • 問題児:市場が成長が遅くならないうちに「花形」になるため
  • 研究開発:新たな「問題児(新規事業・新製品)」を生み出したり「金のなる木」の市場を延命するため

です。

当然ですが、お金をかけて新しいことを始めなければ、そのうち全ての事業が無くなってしまいます。また成熟して成長が鈍化した市場でも、研究開発やマーケティングで新しい価値を生み出せば、再び成長市場になることもあります。

より詳しいことは、こちらの記事もご覧ください。

また現実的に動かすのは「お金」だけではありません。人材や設備のような経営資源も動かす必要があります。

そのため、このプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントは、

  • 戦略事業単位(SBU)で考える場合は経営者
  • 製品で考える場合はSBUマネージャ(SBUの責任者)

が意思決定を行います。

経営資源やSBUについては、こちらの記事もご覧ください。

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