中心的ルートの3条件を満たす
高関与商品のマーケティングでは、消費者が合理的に物事を判断する「精緻化見込みモデル」の「中心的ルート」を経由することをお伝えしました。
この逆を考えると、消費者が中心的ルートで物事を判断しやすい環境を整えれば、関与度が高まる可能性があります。つまり、消費者に製品やサービスの知識を与えて、合理的に判断できるようにすれば、消費者と製品やサービスの関係性も深まるということです。
そのためには、
- 動機:消費者が製品やサービスを詳細に評価したいと思っている
- 能力:消費者が製品やサービスを評価するために十分な知識を持っている
- 機会:消費者に製品やサービスを評価するための十分な時間がある
という3つの条件がそろう必要があります。
例えば、店頭での調理器具や便利グッズのデモンストレーションは、
- 消費者はその製品の特徴が本当なのかどうか評価をしたくなる
- 消費者は販売員の説明で評価をするための知識が得られる
- 消費者はデモに足を止めて評価のための時間を確保できる
といったように、中心的ルートで判断する条件を生み出すことができます。
他にも、日本古来の「ガマの油売り」も同様です。
この他にも様々な方法で、消費者に興味を惹きつけ、知識を与え、評価する時間を与えることで、製品やサービスとの関係性を深めることができます。