有形固定資産回転率とは?計算式と目安となる業種別平均値

有形固定資産回転率

有形固定資産回転率の目安:業種別平均値

中小企業庁「e-Stat 政府統計の総合窓口:中小企業実態基本調査 令和3年確報(令和2年決算実績)2022年7月28日」の数値で計算した全66業種の平均値はこちら。

日本標準産業分類:中分類 有形固定資産回転率
【建設業 全体】 5.19 回
総合工事業 4.98 回
職別工事業(設備工事業を除く) 4.44 回
設備工事業 7.09 回
【製造業 全体】 2.97 回
食料品製造業 3.27 回
飲料・たばこ・飼料製造業 2.04 回
繊維工業 4.10 回
木材・木製品製造業(家具を除く) 2.95 回
家具・装備品製造業 3.47 回
パルプ・紙・紙加工品製造業 2.68 回
印刷・同関連業 2.72 回
化学工業 2.41 回
石油製品・石炭製品製造業 4.38 回
プラスチック製品製造業(別掲を除く) 3.04 回
ゴム製品製造業 3.34 回
なめし革・同製品・毛皮製造業 3.58 回
窯業・土石製品製造業 2.76 回
鉄鋼業 2.75 回
非鉄金属製造業 3.11 回
金属製品製造業 2.87 回
はん用機械器具製造業 2.42 回
生産用機械器具製造業 2.55 回
業務用機械器具製造業 3.39 回
電子部品・デバイス・電子回路製造業 2.56 回
電気機械器具製造業 4.14 回
情報通信機械器具製造業 5.76 回
輸送用機械器具製造業 3.12 回
その他の製造業 3.49 回
【情報通信業 全体】 7.18 回
通信業 4.89 回
放送業 1.87 回
情報サービス業 12.06 回
インターネット附随サービス業 17.91 回
映像・音声・文字情報制作業 5.04 回
【運輸業・郵便業 全体】 2.44 回
道路旅客運送業 1.30 回
道路貨物運送業 3.25 回
水運業 0.97 回
倉庫業 1.17 回
運輸に附帯するサービス業 3.65 回
【卸売業 全体】 8.68 回
各種商品卸売業 15.22 回
繊維・衣服等卸売業 5.44 回
飲食料品卸売業 9.77 回
建築材料,鉱物・金属材料等卸売業 8.23 回
機械器具卸売業 8.02 回
その他の卸売業 10.90 回
【小売業 全体】 5.53 回
各種商品小売業 4.11 回
織物・衣服・身の回り品小売業 4.11 回
飲食料品小売業 6.50 回
機械器具小売業 4.84 回
その他の小売業 4.92 回
無店舗小売業 14.76 回
【不動産業・物品賃貸業 全体】 0.58 回
不動産取引業 2.08 回
不動産賃貸業・管理業 0.23 回
物品賃貸業 2.08 回
【学術研究、専門・技術サービス業 全体】 4.60 回
専門サービス業(他に分類されないもの) 3.06 回
広告業 12.60 回
技術サービス業(他に分類されないもの) 4.56 回
【宿泊業・飲食サービス業 全体】 1.64 回
宿泊業 0.61 回
飲食店 2.66 回
持ち帰り・配達飲食サービス業 5.91 回
【生活関連サービス業・娯楽業 全体】 1.87 回
洗濯・理容・美容・浴場業 2.25 回
その他の生活関連サービス業 1.54 回
娯楽業 1.88 回
【サービス業(他に分類されないもの)全体】 4.44 回
廃棄物処理業 1.87 回
自動車整備業 2.86 回
機械等修理業(別掲を除く) 5.19 回
職業紹介・労働者派遣業 15.58 回
その他の事業サービス業 6.48 回

こちらの表を見て、業種や業態によって有形固定資産回転率が大きく違うということに気づくかと思います。

そのような大きな違いがある業種の代表例として、

  • 不動産業・物品賃貸業
  • 宿泊業・飲食サービス業

の詳細をご紹介します。

いずれも前述の「稼働率ビジネス」に分類されます。

不動産業・物品賃貸業の有形固定資産回転率

「不動産業・物品賃貸業」の有形固定資産回転率は業種別平均値の中でも唯一1回転を切っているので目に止まると思います。

しかしさらに細かく見ていくと、「不動産賃貸業・管理業」の有形固定資産回転率がとても低いことがわかります。

これは「不動産賃貸業・管理業」が、不動産(有形固定資産)を所有し続けることで長期にわたって賃貸料などの売上を生み出すビジネスモデルであるためです。また所有する個々の不動産そのものも金額が大きいのも、有形固定資産回転率を引き下げる要因になっています。

一方で「不動産取引業」は、不動産を所有せずに仲介を行う、手数料を主体とするビジネスモデルなので回転率は比較的高くなります。

リース業やレンタル業などを含む「物品賃貸業」については、「不動産賃貸業・管理業」と同様に固定資産を所有して貸し出すビジネスモデルです。しかし「物品」は不動産ほど金額が大きくなく、有形固定資産回転率に差がついていると思われます。

宿泊業・飲食サービス業の有形固定資産回転率

「宿泊業・飲食サービス業」の有形固定資産回転率は他のサービス業と比較すると低い値になっています。

「宿泊業」については、先ほどの「不動産賃貸業・管理業」と同様に、ホテルや旅館の建物や設備を所有し続けながら長期にわたって宿泊料などの売上を生み出すビジネスモデルであるため、有形固定資産回転率が低くなっています。

一方で、持ち帰り弁当や、寿司やピザの宅配サービスなどの「持ち帰り・宅配飲食サービス業」は、非常に高い有形固定資産回転率を生み出しています。これらの業態は、厨房の機能だけを持った小さな店舗で広いエリアをカバーします。そのため、少ない有形固定資産で多くの売上を生み出すことが可能になります。

このようにメジャーな業種でも、有形固定資産回転率は様々です。ぜひ自社や競合他社、業態が少し違う同業他社なども分析してみてください。

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